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元弁理士『PPAP』を商標出願 ピコ太郎が歌えなくなるか弁護士に聞いた

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ピコ太郎

(この画像は公式サイトのスクリーンショット)

26日放送の『とくダネ!』(フジテレビ系)にて、「PPAP」「ペンパイナッポーアッポーペン」を商標出願した、元弁理士で、ベストライセンス社を運営する上田育弘氏への取材が放送された。

VTRは、上田育弘氏から1時間5万円の取材料を要求されるところから始まり、これを取材班が拒否すると、「短時間なら」と取材に応じた。

上田氏は、テレビや新聞などから選んだ言葉を、毎日特許庁へ出願しており、多い日には1日50件ほど出願することも。これまで「PPAP」の他に「ゲス不倫」や「民進党」、「じぇじぇ」なども出願しているという。

取材の中で上田氏は、「出願日で私が勝っていますから、私を無視してもし使用すれば、損害賠償請求の対象になる。」とも話した。

このため、「ピコ太郎が『PPAP』を歌えなくなるのでは?」と懸念されている。

 

■ネット民からは「ピコ太郎に謝れ」の声

『とくダネ!』(フジテレビ系)放送後から、ネットでは上田育弘氏に対する批判が後を絶たない。

中でも、「ピコ太郎に謝れ」と書かれた、ゆいきー(@sagittarius_sb)さんのこのツイートは、数時間のうちに4,000リツイートを超え、多くの人から共感を得ている。

 

■上田氏「商標乱発」「手数料未払い」で特許庁から注意喚起

上田氏の行動は、かねてから問題視されていたようだ。

昨年1月には、群馬県太田市の美術館・図書館複合施設の愛称「おおたBITO」の「BITO」を太田市より先に上田氏が商標出願していたため、太田市が施設愛称の変更を余儀なくされた。

また、特許庁でも昨年5月に、個人名は特定していないもののホームページにて注意喚起している。

 

■弁護士に聞いてみた

しらべぇ編集部は、レイ法律事務所に所属する河西邦剛弁護士に、法的見解を聞いた。

河西弁護士:商標は特許庁に商標出願して、特許庁の審査官により審査を受けたのちに、商標登録を受けるという流れになります。

 

出願から登録を受けるまでは数か月から半年程度の期間がかかる場合があります。特許庁の検索システムであるJ-PLATで調べるとPPAPについては「審査待ち」と記載されています。

 

■ 商標は早い者勝ち!?

河西弁護士:確かに、先願主義と言って、先に商標出願した者のみに商標登録が認められることになっています。

 

J-PLATによるとPPAPについては、昨年の10月5日にベストライセンス社が、エイベックス社が10月14日に出願したという表示になっているので、ベストライセンス社が先に出願したことになっていますね。先願主義に従うと、ベストライセンス社の出願が優先されることになります。

 

■ ピコ太郎はPPAPが使えなくなる?

河西弁護士:そもそも「他人の業務に係る」出願については拒絶査定がなされるので、ベストライセンス社の方が先に出願していたとしても、ベストライセンス社のPPAPが商標登録されない可能性があります。

 

また、仮にベストライセンス社がPPAPについて特許庁から登録査定を受けたとしても、ピコ太郎さん側やエイベックス社はベストライセンス社の登録商標について商標登録無効審判を申し立てることができます。 さらに、ピコ太郎さん側は審判を申し立てなくとも、先使用権が認められる可能性があります。

 

ピコ太郎さん側は、ベストライセンス社の出願前からPPAPを使用し、それが広く一般に認知されていたといえるので、ベストライセンス社の登録商標の効果はピコ太郎さん側に及ばないことになるのです。 なので、ピコ太郎さんがPPAPを使えなくなる事態になる可能性は高いとはいえません。

 

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(文/しらべぇ編集部・もやこ 取材協力/レイ法律事務所河西邦剛

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