21時台ドラマはもう時代遅れ?「リアルタイム無理」な人は半数

2017/03/12 07:00

21代ドラマ
(DAJ/iStock/Thinkstock)

ドラマ冬の時代と言われて久しい昨今。かつては20%超えを記録することも珍しくなかったが、今では二桁視聴率を取れば十分ヒット作扱いになる。

視聴率低下の原因として、娯楽の多様化などと同時に指摘されているのが録画視聴の多さだ。数字的には振るわないものの、「TVer」などの見逃し視聴で人気を見せる作品も出てきている。


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■21時台にドラマを見るのは無理? 人々の意見は…

録画や見逃し配信で見る人の理由はさまざまだが、中には「21時までに家に帰ることができない」という人もいる。「アフター5」なる言葉からもわかる通り、かつては仕事終わりの時間をどう過ごすかは多くの人々の楽しみのひとつであったが、今の時代の若手は21時まで会社にいるのは普通のこと。

実際、21時台の作品は、その良さが知られる前に「見ないこと」が決まってしまう……なんてこともあるのではないか。

21時代のドラマグラフ

そう考えたしらべぇ編集部では、ドラマ愛好家605名に調査を行なった。その結果、「夜21時からリアルタイムでドラマを見るのは、今の自分の生活リズム的に難しいと思う」と答えた人は全体の47%にも及ぶことがわかった。

ドラマをよく見る人でこの数字なのだから、そこまで熱心でない人たちを入れたならもっと数字は高くなるだろう。


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■「若年層ほど見られない」は思い込み?

では次にこれを年代別で細かく見ていこう。

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すると、もっとも「難しい」と回答した人が多かったのは40代という結果に。記者はてっきり「社畜率の高い20~30代が一番高い割合なんだろうな」と勝手に想像していたのだが、実際のところ年代による差はそこまで大きく見られなかった。

いや、冷静に見ればこれは当たり前の結果なのかも。なぜなら例え家に帰ってきていたとしても、子供を持つ親はその時間帯、決してゆっくりはできないからだ。「皿洗いしながら振り返りつつ見る」……なんて姿は、どこの家庭でもある光景だろう。

となると、録画して後でゆっくり見たり、見逃し視聴を選ぶ人が増えるのも仕方ない。作品を愛するがゆえにそうなるのだ。


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■芸能記者「大ヒットは22時~じゃないと厳しい」

この調査データについて、しらべぇ取材班はドラマ事情に詳しい芸能記者のMさん(30代)に話を聞いてみた。

「『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)がそうだったように、今ヒットするドラマは22時台がほとんど。それか、土日の夜でしょうね。生活スタイルの変化は外的な要因ですが、テレビ局側も柔軟に視聴者のニーズに応えていく必要があるんじゃないかなと。


とはいえ、視聴者もバカじゃないのにそこら辺のことはわかってると個人的には思っています。数字どうのこうので判断せず、自分が面白いと思えば見るし、数字が悪くても離脱したりしない。


例えば、今クールで言えば『カルテット』(TBS系)がそう。放送開始以来決して視聴率が高いとは言えませんが、盛り上がり的には群を抜いている。Twitterを覗けばファンの『なんで数字悪いのか謎だな』という声がたくさん確認できますよ(笑)」


ドラマ冬の時代に春は来るのか。ひとりのドラマファンとして、再興を願いたいものだ。

《これまでに配信した『嘘の戦争』記事はこちら

《これまでに配信した『カルテット』記事一覧はこちら

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(文/しらべぇ編集部・クレソン佐藤

【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo 
調査期間:2017年2月24
日~2017年2月27日
対象:全国20~60代の男女605名(有効回答数)

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