進化のミッシングリンクを解明!?宇宙怪獣は昆虫の起源だった

2017/04/04 22:00

こんにちは、モノブライトのベース、出口です。

1993年に公開され、世界的大ヒットを記録した映画ジュラシック・パーク。この物語で太古の恐竜が現代に復活するきっかけになったのが、恐竜の血を吸ったまま琥珀に閉じ込められた蚊でした。悠久の時を超えて現代にその姿を残したままでいることは、とてもロマンが溢れます。

最近、現実世界でも琥珀に閉じ込められた太古の昆虫の生態について新発見がありました。その昆虫はイトトンボの古代種。

今回の新発見は現生のイトトンボが求愛行動に用いる器官が古代種にも見られることから、高度な求愛行動を行っていたと推測されたということ。

琥珀
(Philippe Gouveia/iStock/Thinkstock)

本来ならば生命をまっとうしたものは土に還るのが自然の摂理ですが、偶然琥珀に閉じ込められ、それが偶然現在まで残存している。

果てしない偶然の連続から太古の生命の営みが垣間見える瞬間は、ロマンと驚きを感じるとともに、まだまだ知られざる生命の起源の謎があることを証明しています。

未だ解明されていない謎で言えば、皆様は昆虫宇宙起源説、というものをご存知でしょうか?

昆虫の起源はおよそ3億7000万年前に出現した芋虫のような「トビムシ」と考えられています。しかし、7000万年後にトビムシの次の昆虫が現れるのですが、これがあまりにも多種多様で大量の種類の昆虫が出現するのです。

トビムシから順当に進化をしていれば、この7000万年の間に進化の過程が伺える化石が発見されてしかるべきなのですが、その化石が発見されていない。

この空白期間に、宇宙から飛来した、もしくは何らかの存在によって持ち込まれたものが昆虫なのではないか、というのが昆虫宇宙起源説。

あくまで進化のミッシングリンクを解き明かす説のひとつですが、特撮ファンとして宇宙怪獣は昆虫タイプのものが多く、この説は非常に納得できるのです。

そこで今回は、宇宙からやってきた昆虫タイプの怪獣をご紹介したいと思います。


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■最強の地球外生命体は昆虫だった

特撮ファンの間でも名作と名高い平成ガメラシリーズ。その2作目にあたる「ガメラ2 レギオン襲来」に登場する怪獣、レギオンは昆虫宇宙起源説を思わせる性質を持った怪獣です。


(画像出典:Amazon)
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レギオンの繁殖は完全に昆虫のそれに近いプロセスを持っています。

まず、レギオンと共存関係にある植物「草体」の存在があり、この草体がレギオンの食物となるケイ素を生産しながら、タの生態系を破壊しレギオンの繁殖環境を整えます。そして、草体が成熟すると種子を宇宙へ飛ばすため大爆発を起こします。

この大爆発に合わせ、レギオンは種子に卵を産みつけ、種子とともに新たな繁殖地へと飛び立つのです。

この共生関係は、餌となる食物や他の生物などに卵を産みつける多くの昆虫に見られる生態なので、レギオンは昆虫の一種と解釈することができます。


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■寄生タイプの繁殖を行う昆虫怪獣

レギオンは植物と共生しあう昆虫でしたが、ウルトラマンダイナ第41話「ぼくたちの地球が見たい」に登場する宇宙大昆虫 ダイオリウスは、地球の昆虫と同等の特徴を持っています。

(画像出典:Amazon)
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そもそも「宇宙大昆虫」と言っているので昆虫であることは明白ですし、見た目の特徴もハチなどの地球の昆虫のそれと同じ。

さらにダメ押しで地球の昆虫と同じであることを証明するのは、他者に卵を産みつけ寄生させて繁殖地に向かわせること。

今エピソードでダイオリウスの被害にあったのは、地球へと向かう宇宙船・ガゼル号。ダイオリウスはガゼル号に幼虫を産みつけ、船内クルーを餌に地球へ飛来しようとします。

生物ならなんでも餌にしてしまう究極の雑食性に加え、成虫に変態する際にはあっという間に気化する毒液を分泌する、というとんでもなく迷惑な生態も持ち合わせている昆虫。

地球に飛来させないための攻防がメインですが、見方を変えるとダイオリウスはただ繁殖のための行動であり、我が子がすくすく育つ環境へ向かわせたい慈愛に満ちた親心が感じられます。

とは言え、こんな昆虫はなるべくなら関わり合いたくないですね。


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■恐竜?昆虫?ヒーローを倒した歴史的怪獣

ウルトラマンが倒された。その衝撃的な結末と鳴き声だけで絶望感を漂わせるメジャー級怪獣と言えば、ウルトラマン第39話「さらばウルトラマン」に登場するゼットン。このゼットンには昆虫の面影があることに、お気づきでしょうか?

(画像出典:Amazon)
(画像出典:Amazon)

「宇宙恐竜」との別名もあり、ウルトラマンを完膚なきまでに叩きのめし、挙げ句カラータイマーを停止させてしまう凶暴さはまさに恐竜。

さて、このゼットン、どこが昆虫なのかと言うと、背中に注目してみてください。ゼットンの背中はカミキリムシの仲間・ゴマダラカミキリをモチーフにしているのです。

劇中ではなかなかその背中を注視することができませんが、背面中央部には分割線が入っており、背中だけ見ると昆虫アイプの怪獣に感じられます。

さらに、後年ハリウッドで製作された「ウルトラマンパワード」では、パワードゼットンという個体が登場していて、背中には背面の分割線から左右に展開したような大きな羽が付けられていて、こちらの方がより「昆虫らしさ」が感じられます。


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■昆虫は、本当に宇宙からやってきたのか?

進化のミッシングリンクが存在するのは昆虫だけではなく、私たち人間にもミッシングリンクは存在します。昆虫、そして私たちはどこからきたのか、その答えは未だ解明されていません。

数億年前の姿を残したまま宝石に閉じ込められた昆虫と、宇宙怪獣の姿を見比べながら、遥かなる起源について考えてみるのも面白いのではないでしょうか。

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(文/モノブライト・出口博之

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