ラグビー・ニュージーランド代表が「東京で暴れ回る」動画に好評の声
ニュージーランド人にとってのラグビーは、非常に大きな意味合いを含んでいる。
ナショナルチームの黒いユニフォームは白人と先住民マオリ族の「融合の証」でもあり、選手たちはフィジカルエリートの最頂点に君臨する英雄。強靭な肉体と高度な頭脳を兼ね備えた者のみが勝利できるスポーツ…それこそがラグビーという認識なのだ。
そんな「オールブラックス」が最近、日本で大きな評判を巻き起こしている。
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■女子高生にタックル
保険会社のAIGが、こんなCMを制作した。
東京の街に、黒いユニフォームを来た集団がやって来る。彼らはラグビーのニュージーランド代表、オールブラックスだ。
まるでギリシャ彫刻がそのままユニフォームを着ているかのような肉体、そして自信に満ち溢れた態度。世界有数のトップアスリートでもある彼らは、何を思ったか突然市街地を駆け出す。
ある選手は歩きスマホで横断歩道を渡ろうとした女子高生に、雷撃のようなタックル。またある選手は車道の脇を走るロードバイクのライダーに真正面からぶつかり、さらに別の選手はチラシを配っていた着ぐるみの人に怒涛の体当たりを食らわせていく。
走行中の車に飛び乗る者、ラグビーボールを一般人にぶつけて気絶させる者、しまいにはオールブラックスのメンバー総出で路上の車を停止させてしまい、東京都民は唖然としてしまう…。
一見、迷惑この上ないこれらの行為には理由があったのだ。
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■事故から人々を守る
タックルで豪快に倒された女子高生。だがその直後、横断歩道をタンクローリーが通過する。
着ぐるみの人が立っていた場所には看板が落下し、車に飛び乗った選手はチャイルドシートのベルトの締め忘れを優しく直す。オールブラックスが車を強制停止させたその背後で、カルガモの親子が道路を横断した。
すなわち彼らは、不慮の事故から一般人(およびカルガモ)を守っていたのだ。
この動画は、一般層の間でも話題になっている。
スゴイの一言!すべてのラグビーファンはとりあえずAIGをググったであろう。それにしてもカイノのフルタックルを路上で受けた少女は、それだけで即死するんじゃあるまいかw https://t.co/N0rxfhLsuV
— 成毛 眞 (@makoto_naruke) March 31, 2017
AIG JAPANのオールブラックスのCM、助かるやろうけどタックルで死ぬ自信あるな
— リョータ (@SummerTimeDebu) April 1, 2017
昨日リリースされたオールブラックスの面々が出演したAIGのCMを見て、猛烈にオールブラックスの試合が見たくなりました…。今年は今のところ観戦予定未定。11月にヨーロッパで見れるといいなぁ…(遠い目)
— まーこ。 (@Mahko_AB) April 1, 2017
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■日本のラグビー人気
一昨年のラグビーワールドカップから、日本でもラグビーという競技が注目されるようになった。
我々の国における「ラグビーのイメージ」は高校か大学を舞台にした「青春スポ根」であったが、今やそうではない。ラグビーは旧イギリス植民地を中心に普及しているメジャースポーツで、じつは極めて知的な競技でもある。
ここで紹介した動画も、日本でのラグビー人気の向上を象徴しているのかもしれない。
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(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一)