他では絶対飲めない激レア酒も! 日本酒「試飲会」が楽しすぎる
日本吟醸酒協会が主催する『吟醸新酒祭』で『米鶴』『まんさくの花』『酒一筋』『李白』『浜千鳥』の蔵元を取材
今、全国ではさまざまな「日本酒にまつわるイベント」が開催されている。全国の蔵元が集まり、とっておきのお酒を供する試飲会は、チケットが即完売するものも少なくない。
14日、東京・有楽町で行われた『吟醸新酒祭』も、目と舌の肥えた日本酒ファンが多く詰めかける。
お目当てのひとつは、今週結果が発表される『全国新酒鑑評会』の出品酒やそれに相当する、ほとんど手に入らないようなお酒を味わうことだ。
しらべぇ編集部が試飲し、酒づくりにかける思いを聞いた、いくつかの蔵元を紹介しよう。
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①元禄から続く米沢藩の御用蔵『米鶴』
将軍・綱吉の時代、1704年に創業した山形県・米沢の米鶴酒造。こちらの蔵から出品されていたとっておきは、『純米大吟醸 天に舞う鶴の輝き 袋取り』。四合瓶で15,000円の高級品だ。
12代目蔵元の梅津社長は、
「鑑評会に出品するクラスの酒をつくる時は、毎年気を遣います。とくに原料の扱い。酒米の出来や気候は毎年変わるので、その年の米や気候に合わせて水を吸わせる時間を計算し、仕上げも昔ながらの『袋取り』で絞っています」
と語る。通算で33回、近年は4年連続で鑑評会の金賞を受賞している蔵元だ。
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②鑑評会出品酒を「生」で『まんさくの花』
秋田県横手市で『まんさくの花』を醸す日の丸酒造は、鑑評会に出品した酒をもって参加。鑑評会には、酵母の動きを止めるために「火入れ」をして出すが、このイベントには火入れをせず「生酒」として出品。
会場でも人気を集め、1時間たたずして一升瓶が2本空いたという。
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③幻の酒米を復活した『酒一筋』
日本酒は酒米(酒造好適米)からつくられるものが多い。山田錦や五百万石といった酒米は、ラベルに記されていることもあるが、岡山県の利守酒造は、消えかけていた幻の酒米『雄町』を復活させた蔵だ。
利守専務は、
「雄町米は、岡山での生産がほとんどですが、うちの蔵がある赤磐市でいちばんいい米が採れます。雄町でつくる『酒一筋』は、山田錦のようなきれいな酒ではなく、うまみが強くて奥深さがあり、料理と一緒に飲んでいただきたい。
雄町が徐々に知られて、他の蔵元さんでも使われるようになってきたのはありがたいです」
と語った。