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「自殺での人身事故は迷惑」 8割がそう言い切った世代も

人身事故による遅延が起きた場合「迷惑」と思う?現場写真を見ると鉄道員はそう思っても仕方なさそうだが…

社会

自殺での人身事故

(©ぱくたそ)

忙しい朝の通勤時間。いつも通り駅に到着すると物々しい雰囲気で、アナウンスで人身事故が発生したことを知る。なお、飲酒などによる転落事故ではないようだ……。

少なくない人が一度は遭遇したことがあるだろうが、このようなときにどんな感情を抱いただろうか? 「辛かったんだろうな」と身を投げた人に同情する人がいる一方、「会社行けなくなる」「学校に遅れる」などと内心迷惑に思う人もいるかもしれない。

しらべぇ編集部では「自殺による人身事故」への本音を調査してみることにした。

 

■4人に3人が「迷惑」と捉えている

自殺人身事故グラフ1

その結果、「自殺での人身事故ははっきり言って迷惑だと思う」と回答した人は全体の74.0%。じつに4分の3という結果になった。

なお、年代別では有意な差が見られた。年配になるにつれ、「迷惑」と思う人の割合が増えていくのだ。50代では8割以上がそう感じているという結果である。  

 

■専業主婦(夫)の高い迷惑率

自殺人身事故グラフ2

人身事故は時間のロスにつながるもの。だからこそ、忙しいビジネスマンほど苦い感情を抱く……そう思う人がいるかもしれないが、職業別にみると「専業主婦(夫)」がもっとも高い迷惑率だった。

会社員と比較すると10ポイント以上もの差だ。 専業主婦が決して忙しくないというわけではないが、必ずしも忙しさだけが数値に影響しているわけではないことがわかる。  

 

■幸せな人の数値も

自殺人身事故グラフ3

また、「今、自分は幸せだ」と回答した人も、そうでない人と比べて17ポイント高い迷惑率だった。

自殺する人は、当たり前だが幸せな状況にはいないだろう。人間、自分と離れた場所にいる人に深く共感することは簡単ではないが、それが数値に表れている可能性もあるのかも。  

 

■親しい人を自殺で亡くした人はどう思う?

このデータについて、しらべぇ取材班は20代男性のB氏に話を聞いた。彼は親しい友人をいわゆる「就活苦」で失った経験人物だ。

「ボクも昔は、自殺した人に対して厳しいスタンスだったんです。痛みなく、色んな人に見てもらいながら死にたいなんて考えが利己的だろ……って。

 

でも、友人が死んでからそんな風には思えなくなったんです。やっぱ親しい立場の人間が自殺するってすごくショックが大きくて生死観が変わるし、そしてなにより『自分だった可能性もあるな』と思ったから。

 

今幸せに生きてる人は生存者バイアスが働いて、『自分の努力や才能の結果こうなってる』と考えてるだろうけど、実際はもっと運とか努力じゃどうしようもないことで人生って変わってしまうものだと思います。

 

そんな風に考えると、たしかに迷惑は迷惑なのかもしれないけど、命まで軽んじられてる雰囲気はおかしいのかなって思うようになりましたね。

 

だって死んだのは直接は知らない人かもしれないけど、自分と似たタイプの人、同じような境遇に置かれた人だったかもしれないし。電車の遅延に苛立つ側だった可能性だってあるんじゃないかな」

 

慌ただしい現代という時代を生きる以上、不快な感情を抱いてしまうのも仕方のないことなのかもしれない。時間に遅れることで、信用を失ってしまう人もたくさんいるだろう。

だが、生きることを辞めた人が、軽い決意で遅延を起こすわけではないのもまた事実。すべての人が幸せに……というのは楽観的すぎるかもしれないが、その死までが軽んじられることがないことを願いたい。

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(文/しらべぇ編集部・尾道えぐ美

【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo

  調査期間:2017年3月24日~2017年3月26日

対象:全国20~60代の男女1332名(有効回答数)

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