人間らしい睡眠時間を確保したい…寝る時間を削って稼ぐタイプも
健康のためにも大事な睡眠。寝不足を訴える人も多いが、年収との相関関係は?
健やかな生活のために、欠かすことのできない休息時間。その中でも重要なのは、睡眠だ。
忙しい現代人だからこそ、毎日充分な睡眠時間を確保することは必要なのだが、ついつい時間が過ぎていて、気づけば睡眠不足が続いている…という人も多いのでは?
しらべぇ編集部では、全国の20~60代の男女1,340名を対象に「周囲と比べて、睡眠時間は多いか?」という意識調査を実施した。
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■高年収者は睡眠不足
全体では15.1%が「多い」、半数を超える56.2%が「変わらない」、3割に迫る28.7%が「少ない」と回答。
さらに、「少ない」という回答者を年代別で見ると、30代が33.7%、40代は35.2%と、3人に1人以上が「周りよりも寝てない」と感じている結果に。
なお、以前の調査では「高年収の人ほど、どこでも眠れる」という結果が出ているが、やはり忙しい人は睡眠時間が短いイメージ。
年収別で「睡眠時間が少ない」人を見てみると
年収700万円未満では20%台後半で前後しているものの、「700万~1000万円未満」が31.6%で3割超え、「1000万円以上」では41.0%と4割を超えた。
「どこでも眠れる」ことで補える人ばかりではないだけに、「睡眠時間が全然足りてない」という人も多そうだ。
睡眠か? 年収か? という問題ではなく、人間らしい生活をおくるためにも、きちんと休息時間を確保する必要があるだろう。
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■ブラック企業からの脱出モチベーション
実際に「睡眠時間が足りていない」と感じている人に、話を聞いた。
「叶えたい夢があってお金を貯めているので、会社の仕事以外にも副業をしています。一応、会社としてはOKなのですが、当然『業務に影響しない範囲』のため、普通に残業もしないといけないし、かなり寝不足が続くこともありますね。ただ “今が、がんばりどころ”というモチベーションで、なんとか。
体を壊さないようには気をつけてますけど、同年代では、子育てで寝不足という人もいっぱいいるし、それと比べたら“自分のためだけにやっていること”ですから…」(30代・女性)
「いわゆるブラック企業で働いています。ワンマンな社長で、社員はいつでも、自分の言うことを最優先で聞くものだと思い込んでるのか、非常識なタイミングでも平気で業務指示を出してくるので、残業よりもそっちの対応で睡眠時間を削られることが多すぎて…。
就職活動には失敗したけど、酷い環境なりに働きながらも人脈作りはがんばって、今よりも格段にまともな会社から、いくつか『うちにおいでよ』と言ってもらえるようになりました。秋には転職して、人間らしい睡眠時間を確保できるようにしたいです」(20代・男性)
それにしても「人間らしい睡眠時間を確保したい」というコメントは、かなり痛切。
しかし、睡眠不足が続けば健康を損なう上に、正常な判断力が低下することで、今置かれている立場から「脱出しなければ」という危機感さえ、覚えなくなることもある。
食べて行くために働かなければいけないが、食べられる体があってこそ。周りより「睡眠時間が、少ない」環境が続くようなら、根本的な解決が必要だ。
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(取材・文/しらべぇ編集部・くはたみほ)
調査期間:2017年4月21日~2017年4月24日
対象:全国20代~60代の男女1340名(有効回答数)