自衛隊は被災地などに仮設銭湯を設置しても入らない? 元自衛官に聞いてみた
被災地などを支援中の自衛官は、仮設銭湯を設置しても自分達は利用しないとの噂がある。元自衛官に真相を聞いた。
しらべぇでは、被災地などを支援をしている自衛隊の「支援中の自衛官は炊き出しを自分たちで口にすることはない」という噂の真相について伝えた。
だが、自衛隊に関する噂は他にもある。
「陸上自衛隊の支援任務の際は、仮設銭湯を設置しても自分たちは入らない」のだそう。残り湯で、身体を洗い流すこともないのだろうか。
しらべぇ編集部では、元自衛官の男性に話を聞いた。
■支援するときはお風呂に入れないの?
元自衛官:被災者の方々に向けての仮設銭湯なので、自衛官は現地で利用しません。あくまで支援が目的のものなので。
ちなみに支援する場合、ひとつの部隊が1週間から10日は現場で活動し続けます。次の隊が来たら交代して帰り、再び現地へ向かうローテーションをします。
現地での活動は、もちろん汗だくでへとへとになりますが、風呂には入らず、身体をウェットティッシュなどので拭き取ります。
なお、聞いた話ですが海上自衛隊の場合は船に風呂があり、被災者のために開放したことがあるそうです。
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■お風呂に入らなかったら臭くならない?
元自衛官:風呂には入れませんが、不潔だったり臭くなったりすることはありません。ただ個人差もあるのでしょうが、3日を超えるぐらいになると、痒くなってきますし、夏はさらにキツいです。
基本的に自衛隊は自己完結する組織で、しかも災害は突然やってきます。ウェットティッシュの備蓄は、普段からそれほどあるわけではないのです。
自治体への救援物資は、被災者のみなさんが使います。我々の物資は、隊友会や自衛隊家族会、全国防衛協会連合会の激励としていただくことがあります。その中でもウェットティッシュは、一番人気ですね。
支援にあたる自衛隊隊員たちは、温かい食事だけでなく入浴も我慢しているようだ。その徹底した任務に励む仕事ぶりには頭が下がる。
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(取材・文/しらべぇ編集部・モトタキ)