軽い気持ちや正義感が犯罪に 侮辱罪・名誉毀損になりうるネット投稿に弁護士が警鐘

面白半分の書き込みや正義感からのネット投稿が逮捕につながる場合も。

ハッカー
(stevanovicigor/iStock/Thinkstock)

レイ法律事務所・弁護士の松田有加です。

先日、「西田敏行さんが違法薬物を使用した」という嘘の書き込みをブログ上で発信したとして、男女3人が偽計業務妨害罪の容疑で書類送検されたことがニュースになっていました。



 

■芸能人の噂を流したら罪になることも

西田さんの所属事務所は、「書き込みした人物を特定し、業務妨害及び名誉毀損を理由として、刑事、民事の責任追及を現在進めているところです」と告知を掲載していたようです。

最近はインターネット上の書き込みであっても、酷いものについては厳正に対処するというスタンスを採る芸能事務所が増えている印象があります。

芸能人である以上、ある程度の評価の対象になることはありますが、「芸能人だから何を言っても大丈夫」ということは決してないのです。


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■どういう罪になる?

たとえば、「死ねばいいのに」や「クズ」など、人の名誉を侵害する暴言は、侮辱罪に該当する可能性があります。

実際に、刑事事件でないですが、過去には「DQN」という表現が侮辱表現であると認められた裁判例もあります。

ネット用語でいうと、「メンヘラ」「BBA」などの言葉も侮辱表現とされる可能性があるでしょう。また、西田さんが被害を受けたケースのように、「薬をやっている」という具体的なことまで書き込めば名誉棄損罪に該当する可能性があります。

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■名誉毀損罪と侮辱罪の違いとは
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