無用なトラブル回避のため?聞こえないフリは大人の処世術か

本当は聞こえているんだけど…聞こえないフリは、円滑な人間関係を作るために必要?

2017/07/26 06:30


(deeepblue/iStock/Thinkstock)

話を聞いているようでいて、聞いていない人の割合を調査したところ、6割以上が「人の話を聞いてない」という結果が出た。

では逆に「本当は聞こえているんだけど、聞こえないフリをする」という人もいるはず。

しらべぇ編集部では、全国の20~60代の男女1,357名を対象に「聞こえないフリをする」ことがどれくらいあるのか、6段階での意識調査を実施した。


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■聞こえないフリしがちなのは

全体では「よくする」4.6%、「まあまあする」10.3%、「たまにする」34.6%で、「聞こえないフリをしがち」と回答したのは49.5%。

一方、「あまりしない」24.6%、「ほとんどしない」12.0%、「しない」13.9%で「聞こえないフリはしない」派は50.5%。

ほぼ半々だが、わずかに「聞こえないフリはしない」派が半数を超えた。

男女別に見ると

「よくする」「まあまあする」「たまにする」の「聞こえないフリをしがち」の割合は、男性46.5%に対し、女性は52.6%で女性が6ポイントほど上回る。

さらに「聞こえないフリをしがち」な人の性別・年代別のデータを見ると

男性は全ての年代が40%台だが、女性は年代によって大きな開きが。

「人の話を聞いてない」でも30代女性が突出し、「よくする」「まあまあする」という「かなり人の話を聞いていない」タイプは、20代女性が高い割合を示したが、この「聞こえないフリをする」でも、同様の傾向が出た。

ホームドラマやアニメでは、「もう! 都合の悪いことは、聞こえないフリするんだから!」と、妻に文句を言われる夫の図…というのが定番な気がするのだが、実際は異なるようだ。


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■聞こえないフリも処世術

実際に「よく聞こえないフリをする」という人に話を聞いた。

「我が家は義実家に同居していて、上手くやっている方だとは思いますが、それなりに軋轢はあるわけです。そんな中で、お互いの言っていることをいちいちまともに聞いて反応していたら、同居なんてやってられませんよ。少し前に流行った『鈍感力』みたいな感じかな。(笑)


それに子供も小さくて、ママ友同士のつき合いもあるのですが、こちらもこちらで『そんな話、しちゃっていいの?』と思うような話をする人がいたりして…。さすがにそっちは『ごめん。今の、聞かなかったことにするわ』と、はっきり言う時もありますけどね」(30代・女性)


「職場に噂好きの人がいて、聞いてもいないのに、あれこれ言う人がいるんです。悪気はないんでしょうけど、“それを俺が知ったところで、どうしろと?”って思うようなことも。


たまに相手も“あ。しゃべりすぎた…”ってトーンになることがあって、そういう時は、本当はちゃんと聞いてはいるんですけど、『すいません。ちょっと作業に集中しちゃって…』という感じで、聞き返してみたりします。まあ自分にとって『聞こえないフリ』は、処世術のひとつですね」(20代・男性)


相手を無視する行為の「聞こえないフリ」は禁物だが、無用なトラブルを回避するためや、相手を思いやる行動としての「聞こえないフリ」ならば、罪はなさそう。

時として上手に「聞こえないフリ」するのも、大人の振舞いなのかもしれない。

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(取材・文/しらべぇ編集部・くはたみほ

【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo
調査期間:2017年6月2日~2017年6月5日
対象:全国20代~60代の男女1357名(有効回答数)
調査意識
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