「病気を言い訳にせず」『24時間テレビ』ツイートに医師・患者らが怒りの声
アスリートの努力と栄光を「病気」で修飾しようとしたことに、ネット民も激怒
26日~27日にかけて放送された『24時間テレビ40』(日本テレビ系)。
障害を抱えている人や、難病と闘う人々が過酷なチャレンジに挑むこともある同番組独特の企画内容には、かねてから賛否両論の意見があがっている。
そんな中、同番組の公式Twitterのあるツイートが、大炎上する事態に…。
■羽生結弦選手が「持病」を告白
26日には、フィギュアスケートの羽生結弦選手が「小児喘息」という持病を抱えていることを告白。
羽生選手は、2歳のときに病を発症。日頃から予防薬を飲み、移動時にはマスクをするなど徹底したケアを行なっているものの、大会2週間前に発作を起こしてしまったこともあったなど、持病と向き合いながらの選手生活について明かした。
そんな羽生選手に憧れ、スケートを始めたという、同じく喘息を患う少年が羽生選手と対面。目の前で演技を披露した羽生選手は少年に
「苦しいけれど、僕らにとってはそれが普通じゃん? 人と比較しなくていいんだよ」
と、優しく語りかけ、エールを送った。
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■「病気を言い訳にせず」ツイートが大炎上
しかし、この羽生選手の企画が放送される前、同番組がこのようなツイートを投稿していた。
この後は2歳の時に小児ぜんそくと診断された羽生結弦選手が、病気を言い訳にせず世界のトップで戦い続ける思いをテレビで初告白。さらに、郷ひろみと氷上コラボ!全国の病気を抱える子供たちにエールを送る。
是非お見逃しなく! #24時間テレビ40— 24時間テレビ/8月21日・22日【公式】【日本テレビ】 (@24hourTV) August 26, 2017
この中の「病気を言い訳にせず」という部分に、ツイッターユーザーから批判が殺到している。
うーむ。24時間テレビの「喘息言い訳ツイート」許すまじ。疾患や障害の困難さへの想像力が微塵もない。このような合理的配慮の妨げとなるマッチョな信念をネット上に流すなんて、当事者である羽生選手と様々な疾患や障害を抱えて生きる全ての子どもと大人に対する冒涜にあたる。即刻の訂正と謝罪を。
— 井上祐紀@精神科医/祐生カオル@ヴォーカリスト (@yukichildpsy) August 27, 2017
https://twitter.com/taktoxin/status/901930236467486722
この24時間テレビのおかげで、喘息で体育に参加できない子供に向かって「言い訳するな!羽生選手を見習え!!」って致死性根性論を振りかざすアホ教師が増えますね。おめでとうございます。バカは子供を殺す。 #24時間テレビ
— 空 (少路)@神通さん万歳 (@sora_shoji_) August 27, 2017
https://twitter.com/pontadarake/status/901762490639384576
喘息は、命を落としてしまう危険性のある病。
喘息に限らず病気を抱えている人に対して、影響力のあるテレビ番組が「病気は言い訳」と突きつけることは、持病を抱える人々に「あなたは言い訳をしている」と言っているに等しいのでは? といった指摘も。