高齢ドライバー事故防ぐには?免許返納では生活成り立たないとの声も

免許の自主返納促進や講習の義務付けなど、対策を行なっているが、高齢者の運転による事故の割合は増えている。

2017/09/13 08:00

(kazoka30/iStock/Thinkstock)

ブレーキの踏み間違いなど、高齢ドライバーが起こす交通事故がニュースになることは多く、しらべぇでもよく取り上げている。

実際に、高齢者の運転に怖い思いをした経験がある人は、どれくらいいるのだろうか。


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■高齢者の運転にヒヤッとした経験ある?

しらべぇ編集部では、全国20~60代の男女1,348名を対象に、高齢者の運転にヒヤッとした経験があるか、調査を実施した。

全体の61.2%が「ある」と回答。6割以上の人が、危険を感じたことがあるようだ。

エリア別では、北関東(75.6%)と、九州・沖縄(73.1%)で、平均よりも10ポイント以上高くなっている。


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■国や警察の対策は?

警視庁によると、75歳以上の高齢運転者による死亡事故比率は、平成17年の7.4%から10年で12.8%まで増加している。社会問題となっている高齢者の交通事故について、もちろん、国や警察は対策を行なっている。

現状では、70歳以上に高齢者講習を義務付けているほか、75歳以上は免許の更新時だけでなく、信号無視などの交通違反をした際に、認知機能の検査が必須だ。

もちろん、免許の自主返納も促しており、返納した人が申請できる「運転経歴証明書」を提示すると、特典を受けることができるバスやタクシー、美術館なども多くある。


一方、少子高齢化の中、過疎地など、車がないと買い物にも病院にも行けない地域は多く、生活に困る高齢者が出てくるだろう。高齢者向けに、究極的には、自動運転車の導入が待たれるが、実現の目処はなかなか立っていない。

買い物には、通販や配達をうまく利用できればよいが、人の移動には乗り合いタクシーやコミュニティバスの普及が鍵になりそう。

ただ、運転が難しい高齢者の移動を支えるドライバーも、給与が安いなどの問題もあり、60代以上のシニア層が中心になっている現実も。

解決法は一筋縄ではいかない面もあるが、自分や周囲の安全のために、何が最適なのか考えなければならないだろう。

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(文/しらべぇ編集部・小河 貴洋

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo

調査期間:2017年8月25日~2017年8月28日
対象:全国20代~60代の男女1,348名(有効回答数)

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