AVの販売期間を5年にして「削除できる仕組み」も 第三者委員会が新たな提言
「適正AV」の確立をめざすAV業界改革推進有識者委員会が、活動報告の記者会見を行なった。
■新ルールは「新たなしわ寄せ」を生まないのか
問題が不況ゆえに起きていたとすれば、新しいルールやシステムがさらなる負担やコストとなり、テレビ番組制作会社などで起きているような労働環境の悪化など、また異なる問題を引き起こさないのか。
しらべぇ取材班が質問したところ、河合教授は、
「業界では『AV女優の賞味期限は3年』と言われており、使用期間を5年に限るのは大きな負担ではない。オムニバス作品の二次利用料についても、負担は大きくない」
と回答。会見後にプロダクション関係者にも確認したところ、
「オムニバスばかり出しているような小規模メーカーには影響があるかもしれないが、全体的に見れば、二次利用料は大きな負担にはならないと思う。
ただ、二次利用料はプロダクション経由ではなく、メーカーからAVANを通して支払われるスキームとされており、女優の中には個人情報を渡すことを嫌がる人もいるのではないか。
また5年の期限についても問題ないが、大量のAVを販売していることで集客しているサイトなどには、総作品数が減ることで少しダメージがあるかもしれない」
と語った。
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■「自分ごと」として考えてほしい
「AV」というと、「一部の変態が好んで見るもの」などと、聖人君子ぶる男性もいるかもしれない。だが、ちょっと待ってほしい。
しらべぇ編集部が、全国20〜60代の男女44,949名を対象に実施した調査では、2、30代男性の7割、40代男性の6割、50代でも5割が「週に1回以上、自慰行為をしている」と回答。
そのうち少なからぬ人が、AV作品や無料サンプル版、また違法にアップロードされた海賊版などを見て自慰をしている、と考えるのが自然だろう。
決められた繁殖期がなく、精子が日々つくられる続けるヒトの雄にとって、これは宿命とも言える生理現象だ。
AV業界が適正化し、女優の人権が守られ、進んで働きたい女性だけが誇りを持って安心して働ける仕事場になることを、決して他人ごとではなく見守りたい。
(文/しらべぇ編集部・タカハシマコト)
対象:全国20〜60代男女44,949名(有効回答数)