図書館利用してる? ノーベル文学賞で「読書の秋」意識する人が増加か

カズオ・イシグロのノーベル文学賞受賞で、書店を訪れる人が増加。図書館も利用者が増える?

2017/10/09 06:30

(CreativaImages/iStock/Thinkstock)

5日、今年のノーベル文学賞にカズオ・イシグロ氏の受賞が発表され、書店では同氏の作品が完売するなど、大きな話題となっている。

代表作のひとつ『日の名残り』は、1993年にアンソニー・ホプキンスが主演し、イギリスで映画化され、翌1994年に日本でも公開された。

また、『わたしを離さないで』も2010年イギリスで、キャリー・マリガン、アンドリュー・ガーフィールド、キーラ・ナイトレイを主演に映画化。

日本国内では2014年に多部未華子が主演し、蜷川幸雄氏の演出による舞台化や、2016年は綾瀬はるか主演でドラマ化され、同氏の名前をこうした作品の原作者として知った人も多いはず。

そんなカズオ・イシグロ氏のノーベル文学賞という大きなトピックスで、にわかに書店を訪れる人が増えたり、「読書の秋」を意識したりする人は少なくなさそう。


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■読書の秋を図書館で

書店で本を購入する、ネットで注文して買う、電子書籍でダウンロード…と、本を入手する方法はさまざまだが、購入するのではなく「借りる」のも本を読む方法のひとつ。

しらべぇ編集部では、全国の20~60代の男女1,349名を対象に「図書館が好き」か、意識調査を実施した。

全体では「大好き」20.7%と「まあまあ好き」43.2%で「図書館が好きな人」は6割超えの63.9%、「あまり好きではない」27.3%と「嫌い」8.8%で「好きではない人」が36.1%となった。

男女別に見ると

「大好き」「まあまあ好き」と回答した「図書館が好きな人」の割合は、男性が60.4%に対し、女性は67.4%と7ポイントの開きが。

ちなみに、しらべぇが行なった「読書が好き」かの意識調査でも、女性が6ポイントほど上回っており、「読書が好き⇒図書館が好き」といった構図のようだ。

また、「読書が好き」な人の多い特徴を見てみると、

「ビットコイン(仮想通貨)を保有している」「募金するほうだ」「YouTuberが好きだ」「領収証を集めている」が並ぶ。

ビットコインを投資の対象として考えると、「本は借りて読めばいいし、買った場合との差額は投資へ」と考えそうだし、「募金するほうだ」も「その分は恵まれない人へ」と思うのかも。

また、「領収証を集めている」人もコスト意識は高いイメージで、「YouTuberが好きだ」には、コンテンツにお金を払う意識自体が低い印象だ。


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■静かで集中できる空間として

実際に「図書館によく行く」という人に、話を聞いた。

「本は大好きなのですが、節約のために図書館を利用しています。それに、部屋が狭くてたくさんの本は置けないし。


人気の本は、なかなか借りられないこともあるけど、図書館で借りて大切に読む本というのも、思い入れがあって好きです」(20代・女性)


「本を借りるよりも、勉強や集中して仕事をしたい時に図書館を利用しています。学生時代からの習慣が、この年齢になっても続いているような感じ。(笑)


人がたくさんいるのに、静寂を感じるのが魅力というか、集中力が高まるので気に入っています」(30代・男性)


忙しい人の場合「借りても、返しに行くのが面倒」と言う人もいるが、最近はカフェを併設したり、テーマ展示の増加やワークショップがあったりなど、利用者サービスの幅が広がっているところも増えている。

「読書の秋」が思い浮かんだら、図書館もチェックしてみよう。

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(取材・文/しらべぇ編集部・くはたみほ

【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo
調査期間:2017年8月25日~2017年8月28日
対象:全国20代~60代の男女1349名(有効回答数)

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