値切るのは意外に高年収? 交渉の会話から価格以上の満足提案も
「値切らないのは日本人だけ」と言われるが、交渉術を駆使する人もいる
買いたいけど、ちょっと高い。もう少し安かったら、買うんだけど…という時、お店のタイプによっては値切る――価格交渉をしてみる人もいるだろう。
一般的に日本人は「値切るのが苦手」と言われるが、実際に交渉していないのか?
しらべぇ編集部では、全国の20~60代の男女1,349名を対象に「値切ることがある」か、意識調査を実施した。
画像をもっと見る■高年収ほど価格交渉する
全体では「よくする」4.4%「まあまあする」10.2%「たまにする」23.4%で「値切るほうだ」という人は4割弱の38.0%。
「あまりしない」26.6%と「ほとんどしない」35.4%で、「値切らない」派が62.0%の結果に。
男女別では
「よくする」「まあまあする」「たまにする」と回答した「値切るほうだ」の割合は、男性が41.8%に対し、女性は34.1%と8ポイント近く男性が上回った。
節約やお得が好きな女性でも「値切る」には、“恥ずかしい”などの抵抗感があるのかも。
そして、しらべぇ編集部が行なったこれまでの調査では、高年収者の方がコスパや節約意識が高い傾向があったが、「値切る」はどうだろうか?
「値切るほうだ」という人の年収別データを見てみると、
「1,000万円以上」でやや下がるものの、年収に比例して上昇。「700万~1000万円未満」が最多の58.3%で6割近く、次いで「1,000万円以上」54.1%も半数を超える。
「300万円未満」34.3%とは20ポイントほど差がつくなど、大きな開きとなった。
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■ダメ元で言ってみる
実際に「お店で値切る」という人に、話を聞いた。
「家電量販店など、ある程度は価格交渉の余地がある店舗に限りますけど、値切りますよ。予め相場をチェックするだけじゃなく、関連アイテムの購入などもセットにして、『まとめて買うから、お値引きできない?』とダメ元で言ってみる。
そういう感じで持ち掛けると、相手も『こちらをセットにしてもらえたら、これだけお値引きできますよ』と提案してくれることも多いですから、裏メニュー的な値引き設定が、それなりに決まっているんだと思います。
言うだけはタダですし、価格交渉もコミュニケーションのうちで、そこからより自分に合った提案が出てくることも。その提案から、別のものを購入して『良かった!』というのもあるので、値引き以上の満足がありますね」(40代・男性)
「あからさまに『値引きして』とは言いにくいですが、店員さんと話していて『ちょっと高いかなぁ…』とつぶやいたりしますね。(笑)気に入ったショップで仲良くなると、こっそり『社割価格』で販売してくれる時もあるし。
あとは海外だと、値切るのもお買い物のうちなので、普通に値切ります。文化が違うと思うから平気なのか、日本語じゃないから言えちゃうのか…ちょっと不思議ですよね。でもあれ、日本でやったら店員さんに引かれると思うし、同じようにできる気がしないなあ」(30代・女性)
「日本ではできないけど、海外では」という人が多かったほか、「悩んでる様子で値札を見て、店員さんがディスカウントを言い出すのを待つ」といった“沈黙のアピールはする”人はいるよう。
「どうせダメ元」くらいのスタンスで、値切りチャレンジしてみてもいいのかも。
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(取材・文/しらべぇ編集部・くはたみほ)
調査期間:2017年8月25日~2017年8月28日
対象:全国20代~60代の男女1349名(有効回答数)