名言連発の『監獄のお姫さま』 魔法のような台詞で振り返る

宮藤官九郎脚本『監獄のお姫さま』の名台詞・名言の一部を紹介。

2017/11/21 18:00

監獄のお姫さまTBS系で毎週火曜日22時から放送中のドラマ『監獄のお姫さま』。これまでに5話の放送を終え、物語は中盤を迎えようとしている。

本記事では、そんな本作を「台詞」という観点から振り返ってみたい。



 

■これまでの『監獄のお姫さま』

本作はさまざまな事情で「自立と再生の女子刑務所」に入った女囚たちが、無実の罪を着せられて収監されてきた「姫」こと江戸川しのぶ(夏帆)の復讐のために立ち上がるというストーリー。

しのぶはもともと江戸川乳業という会社のご令嬢で、叩き上げのイケメン副社長(当時)の板橋吾郎(伊勢谷友介)と交際していた。しかし、なぜかしのぶは彼の大学時代からの恋人を沖縄で殺害(殺人教唆)したことになってしまい、会社を奪われてしまったのだ。

その後、彼女はお腹の中の子供を守るために刑務所入りしたことも判明。1年半の間、仲間のおばさんたちとともに勇介を育てるが、最終的に板橋に奪われてしまうことに。


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■毎回名言連発! 魔法のような台詞に注目

頻発する小ネタや伏線に富んだストーリーの一方で、本作は名脚本家・宮藤官九郎の核心をついた台詞にも注目が集まっている。本作を象徴するものをいくつかあげていくと……

「要点しか喋っちゃいけないの? 要点以外はどうすればいいの。誰に話せばいいの。前は聞いてくれたじゃん。そっちは誰かにしゃべってるかもしれないけど、こっちは誰にも話せないの。だから、全部要点なの」


まず、第二話で登場した台詞。カヨが仕事も育児もこなしている結果、ひねくれて浮気したにも関わらず、まともに話し合いしようとしない夫・武彦(赤堀雅秋)に対してカヨが放った言葉である。

「女性=感情的で理性的な議論ができない」という先入観のもと、女性を無意識のうちに下に見ている男性の傲慢さ、身勝手さを痛烈に批判する秀逸な台詞だ。

また、満島演じる鬼刑務官・若井ふたばの台詞も印象的だ。

「雑居房の雑は雑魚の雑!」


刑務所に入るということは罪がチャラになるということではなく、むしろ決して巻き戻すことができない特殊な時間を過ごすということ。

囚人たちを悲劇のヒロインにせず、あくまで厳しく接するふたばの姿は、彼女たちにその自覚を与え、結果的にとても大きな影響を与えていくことになっていく。

このように「囚人と刑務官」という関係性から生まれる台詞の一方で、「おばさんと若者」という関係性から生まれた言葉も。

「なんか言いたいのかはわかるけどなにが言いたいのかわかんないのよおばさんは! 愚鈍!」


第4話で登場した上記の台詞は、カヨらの基本的な性質を端的に表現すると同時に、作品の根底に通ずるテンションを示す台詞と言えるだろう。

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ドラマ宮藤官九郎夏帆菅野美穂満島ひかり伊勢谷友介監獄のお姫さま小泉今日子
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