危険地帯ジャーナリスト・丸山ゴンザレスが歌舞伎町で見た「暗黙ルール破りの事件」とは
『クレイジージャーニー』でも注目の丸山ゴンザレスがジャーナリストになるまで。
■街の「暗黙のルール」を破る事件を目撃
外国人なので当然のことかもしれないが、その黒人の方たちは歌舞伎町のルール、さらには日本の裏社会のルールというものをあまり知らないのだ。
当時はまだ浄化作戦過渡期だったのでヤクザの親分さんまでがあの辺りを普通に歩いていた。
歌舞伎町には「ヤクザには声を掛けない」という暗黙のルールがあるのだが、それを知らない黒人のキャッチの方が、「社長さん、安いよ、安いよ~」と気軽に声を掛けてしまい、引っ張って行ってしまった。
それでも親分さんの方は、優しく「お兄さん、こういう所で声掛けちゃダメだから」となだめたのを、そのキャッチの方はなんだか馬鹿にされたと感じてしまったらしく、その場で親分さんを殴っちゃった。
そうしたら、どこにいたのかわからないけれど大量のヤクザがそこいら中から湧いて出て、「お前、ふざけんな!」「ガラ(身柄)攫【さら】え!」みたいな大騒ぎになってしまった。
今の区役所脇のルノアールがこの事件の舞台だ。
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■歌舞伎町ならではの場所から事件取材を敢行
また、「レンタルルーム」はご存じだろうか? 漫画喫茶の個室のようになっている時間貸しの部屋で、ちょっとした風俗遊びに使われている。
ホテルに行くのは面倒くさいという時に、そこに女の子を呼んで遊ぶ場所で、私の知人がそこを管理していたことがあった。
私は当時から新宿に住んでいたので、そいつから「今、すごいことになってますよ!」と連絡が入ってすぐに原チャリに乗って駆けつけた。
すると、彼らがモメているわけだ。その場に入っていくのはさすがにヤバそうだったので、そのレンタルルームが入っているビルの屋上に登って下を覗き、黒人と警察とヤクザが入り乱れているところを見て、その背景がどうなっているのかを取材していった。