「モノ」づくりと「コト」づくりを通して 日本酒の楽しさ、豊かさを体現する『菊水』
カップに入った『ふなぐち一番しぼり』でも知られる、新潟「淡麗辛口」の代表的な蔵元。
■飲む「コト」をより楽しいものに
「お酒は楽しいものであり、面白いもの」。こうした考えから、菊水酒造では日本酒にまつわる「モノ」づくりに加え「コト」の提案を行うさまざまな活動を行っている。
東京・秋葉原にある直営店『KURAMOTO STAND』では、酒や発酵食品が気軽に楽しめるカフェを展開。ここで提供される『十六穀でつくった麹あま酒』はたちまち人気メニューとなり、2017年に市販化された。
さらに、日本酒に関する知識や日本酒文化に接することができるセミナーも開くなど、情報発信にも貢献。飲む「コト」をより楽しいものにする場やきっかけを提供する。
こうした活動を支える拠点が、菊水酒造内にある「菊水日本酒文化研究所」だ。ここには日本酒の歴史や文化、伝統的な醸造技術を継承するための資料や施設が整っており、飲み手への啓蒙活動や人材育成などにも広く役立てられるのだという。
醸す、伝える、飲む楽しみを提供する。菊水酒造の活動の向こうに見据えるのは、笑顔で杯を傾ける飲み手の姿である。
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■チャレンジ精神で逆境を乗り越える
菊地取締役:『ふなぐち菊水一番しぼり』などユニークな商品を次々と輩出してきた菊水酒造は1881年、初代蔵元の髙澤節五郎が酒の製造権を本家から譲り受けて創業。1964年の新潟地震、1966、67年の下越大水害による廃業の危機を乗り越える中で培ってきたのが、新しい分野に積極的に取り組むチャレンジ精神でした。
そんな私たちの挑戦を常に後押ししてくれたのが、お客様の「こんなお酒が飲めたら」の声や「おいしい」のひと言。今後も私たちの酒を飲んでくださる方、販売してくださる方の声に耳を傾け、感謝の気持ちを大切にしながらより良い酒を醸していきます。
蔵元が自信を持って勧める日本酒を、いくつか紹介しよう。
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①『ふなぐち菊水一番しぼり』
蔵を訪れた客が、槽口(ふなぐち)から滴り落ちる酒を口にしたとき発した「おいしい」の声がきっかけとなり、1972年に発売。
搾りたてのフレッシュさと、濃醇でありながらフルーティーでさらりとした後口は、多くの飲み手に今なお支持され続けるロングセラー商品だ。
現在はこのほかにもじっくり熟成させて蔵出しする『熟成ふなぐち菊水一番しぼり』や、酒粕から造られた焼酎を加えて仕上げた『薫香ふなぐち菊水一番しぼり』、収穫したばかりの新米で醸した『新米新酒ふなぐち菊水一番しぼり』をラインナップ。
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②『菊水の辛口』
文字通り、淡麗辛口。それでいて、あらゆる料理を受け止める旨みを持つ。冷やしてよし、燗してよし。飲み飽きすることがなく、菊水酒造の蔵人が最も愛飲する酒でもある。
新潟県産米を100%使用していること、ふなぐち菊水一番しぼりで培った生酒の醸造技術を活かした一回火入れの生詰酒であることも、菊水酒造のこだわり。
多様化し続ける日本酒市場にあってなお多数のファンに愛飲される定番酒だ。
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③『十六穀でつくった麹あま酒』
十六穀のぷちぷちとした食感が楽しく、彩り豊か。「飲む点滴」と言われるように、栄養がぎっしりと詰まっている。東京・秋葉原で運営している『Cafe & Bar KURAMOTO STAND』の人気メニューを商品化。
豆乳や牛乳で割るなどのアレンジも楽しめるなど、朝食にぴったり。
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(取材・文/Sirabee編集部)