特異な技術力と知見を活かす 酒類鑑定官の経歴を持つ『麒麟』蔵元が目指すものは
国税局鑑定官の経験も活かし、世界に通じる日本酒をつくる。
■熟成への挑戦も
同時にこの蔵では同じく20年ほど前から、新潟では希少な山廃造りに取り組み始めた。そのきっかけは熟成酒を想定してのもの。現在『麒麟』ブランドに「時醸酒」シリーズが展開されている。
いずれも兵庫県産「山田錦」を使い、常温熟成させたもの。2001年上槽の16年ものは日本酒度-22、濃い山吹色に輝きナッツやチョコ、アプリコット様の多層な風味を潜ませる。
「時が醸す酒、時醸酒に山廃を採用するのは、酸が多い方がいいから。熟成した濃密な甘味には、それとバランスの取れる酸味が必要なんです」と佐藤蔵元。確かな品質設計の元に時がもたらす変貌は、予測可能なようだ。
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■自然と一体に個性ある酒づくり
下越酒造では品質を第一に、優れた自然環境のもと個性ある酒造りを目指す。
佐藤社長:良い原料と微生物の活動を支える清潔な自然環境。製造を手がける蔵人の造りに対する熱意と努力。常に品質を第一に、自然と一体となって個性ある酒造りを目指しています。
全国から高い支持を得ている「新潟清酒」をベースに、新しい切り口での商品も提案。長期熟成酒研究会にも所属し、熟成古酒にも意欲的に取り組んでいる。
蔵元が自信を持って勧めるお酒を紹介しよう。