良水を求めて蔵を移転、朱鷺を育む田で酒米を 佐渡の酒蔵『金鶴』が続ける挑戦

朱鷺が棲む島、佐渡でオール佐渡産『made with Sado』にこだわる酒づくり。

 

■「全量佐渡産米」は島の農業への恩返し

金鶴

新潟は米の名産地。中でも佐渡は魚沼、岩船に次いでの米どころであり、品質の良い米がよく実る。

江戸時代、金山もあり幕府直轄地だったため人口も多く、食糧不足にならないように山から海まで田が作られ、灌漑工事もきちんと整備されているためだ。

「去年から、原料米は全て佐渡産になりました」と教えてくれたのは、未来の5代目、加藤一郎さん。昨年、Uターンで蔵に戻り、今季で2造り目となる。


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■朱鷺の島ならではのこだわり

実り豊かな島の米が周囲にあるのに、わざわざ島外から米を買う必要があるのかと。オール佐渡産と決めてから、扱う米にもこだわりを始める。

加藤社長:佐渡は朱鷺の生息地。朱鷺の餌となる生き物がいる田を増やしたいんです。そのためには、減肥栽培、無農薬、無肥料といった手間のかかる米作りになります。


しかし、そうすることで、佐渡の自然を活かし、朱鷺も住める郷づくりになるわけですから。多様な生物が生きている田んぼで米を育て、その米で酒を造る。自分の作った米が自分が飲んでいる酒になるということは、農家さんにとってもモチベーションがあがるようです。

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■島の美しさを未来へ伝える

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