エグジーとハリーが帰ってきた! 『Kingsman:The Golden Circle』
大ヒットスパイ映画『Kingsman:The Secret Service』の続編、『Kingsman:The Golden Circle』が日本でも…
■敵の残忍さとエルトン・ジョンが…
ヴァレンタインのクレイジーさもすごかったが、今作『Kingsman』の敵となる世界の麻薬組織を制覇したゴールデン・サークルのトップ、ポピー(ジュリアン・ムーア)のサイコパスぶりもハンパない。ジュリアン・ムーアが、美しく、愛らしいルックスである分、その残忍さが倍増。
キングスマンとステイツマン、2つの優秀なスパイ機関が手を組んで挑むにふさわしい強敵になっている。
そして、本人役として出演するエルトン・ジョンにも注目。彼が登場するたびに、反応せずにはいられないインパクトたっぷりな演技も見どころのひとつ。
もちろん、マーリンの活躍と新たに登場するステイツマンの面々も素晴らしい。
前作でも候補生たちの教官として、またスパイ映画に欠かせないガジェットを提供するメカニック担当として、人気の高いマーリン。今回もエグジーを厳しく導くが、「え? そんなキャラもあったの?」というキュートな一面を見せてくれる。
また、ステイツマンには、マーリンと同じメカニック担当のジンジャー(ハル・ベリー)がおり、この二人が並んでいるシーンの安定感もステキ。
ステイツマンの問題児・テキーラ(チャニング・テイタム)のやんちゃな感じは、キングスマンになる前のエグジーに通ずる雰囲気も。
逆に優秀なエージェントであるウィスキー(ペドロ・パスカル)は隙がない分、ハリーに近い部分を感じさせるかと思いきや、ガジェットのモチーフはコテコテなアメリカ西部劇フレーバーだし、女性の口説き方がチャラいという…。
そして、ステイツマンのトップ・シャンパン(チャンプ)が、ジェフ・ブリッジズというのが、また渋くて魅力的。
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■シリーズ作品としての魅力
冒頭のチャーリー襲撃のシーンと合わせて、複数のアクションシーンが繰り広げられるが、そのいずれも「ド派手」なところが、アクション映画好きにはたまらない作品だ。
圧巻はもちろんクライマックスとなる、ポピーが潜む敵地でのアクションシークエンスで、前回の教会でのアクションシーンとは違った魅力が詰まっている。
そして、敵との戦闘ではないが、今回も「Manners Maketh Man――マナーが紳士を作る」のシーンも。
前作との比較を多く紹介してきたが、もちろん、初めて観る人にも充分楽しめる構成に仕上がっている。
一方で、マーリンがエグジーに「息を止めるのは得意だろ?」と言うのはどうしてか、チャーリーが敵愾心をむき出しにする理由や、ハリーとの思い出にエグジーが涙ぐむ姿、そんなエグジーの恋人がなぜ高貴な人なのか――など、シリーズ作品としてファンがグッとくるポイントがたっぷり。
先に今作を観る人は、前作を後からチェックしても、より楽しめるだろう。
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■試写会会場でエグジーを発見
記者は一般試写会にも訪れたのだが、その会場でなんと、エグジーを発見した。
14歳の学生だという彼は、
「スーツ姿だと(エグジーと)わからないので、このジャケットの衣装を生地から仕立ててもらいました」
と、洋裁をしている祖母に作ってもらったとのこと。
こんな熱狂的なファンのいる、魅力たっぷりな『Kingsman』。明日の公開初日から週末にかけては、満席になる回も多そう。
待ちに待ったファンも、まだこのシリーズを観ていないという人も、ワクワクするスパイアクションをぜひ劇場の大画面で楽しんでもらいたい。
(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)