寒さ厳しい季節! 北海道随一の秘湯で本気の温泉療法「湯治」を体験

日本の伝統的な「湯治」に秘められたパワーを身をもって体験

2018/02/15 10:30

寒さが骨身にしみる、本格的な冬将軍の到来。冷え切った身体をお湯に沈め、じわじわと温まるあの快楽は、唯一無二のものだ。

心身ともに温まり、リラックスできる「温泉」は、古くは病気やケガの療養や、農閑期の健康維持のために利用されてきた歴史がある。「湯治」と呼ばれる日本の伝統的な温泉療法だ。

じつは記者自身、数年前に交通事故の後遺症に困り、湯治を体験したことがある。


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■車でヒグマに衝突し頚椎を骨折

北海道東部に位置する網走市で学生生活を送っていた数年前。網走から約2時間の距離にある世界遺産の知床へ、温泉に入りに向かう道中で事故は起きた。

路上に現れた体重210キロの「ヒグマ」に突っ込み、車が大玉転がしのように2回転半したのち、道沿いの森に着地。記者は頭を強く打ち、第6頚椎を骨折。神経を傷つけた影響で右手が動かなくなった。もちろん即入院である。

1ヶ月の入院生活とリハビリで、右手はなんとか動くようになったものの、指先のしびれと、ペンも持てないほど力が入らない後遺症は残り、医者からもこれ以上回復は難しいとの診断をもらっていた。


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■北海道の山奥で2週間の湯治を敢行

後遺症の治療はどうしても諦めきれなかったため、元々温泉好きである記者は、以前から興味があった湯治を、身をもって体験することにした。選んだのは、北海道南部の港町・長万部町の山奥にぽつんと佇む一軒宿「二股らぢうむ温泉」。

明治時代から湯治場として栄え、戦前は帝国陸軍の保養施設としても使われていた、北海道随一の効能と評判の温泉宿だ。今でも全国から療養に訪れる湯治客が後を絶たない。

記者の湯治期間は2週間。湯治は、通常1週間を「ひとまわり」とするため、「ふたまわり」で後遺症を癒す計画だ。食事は五穀米やそうめんを中心とした健康食。テレビはほとんど見ず、携帯電話は圏外で使えなかった。

早朝、午前中、昼食後、夕方、夕食後と、1日に合計8時間温泉に入る、ある意味贅沢すぎる湯治生活を敢行したのである。

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■温泉のチカラを実感
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