手つかずの自然に囲まれた秘境秋山郷の玄関口 雪も水も豊かな環境で醸される『霧の塔』

「米作りを続けるために」と農家たちがつくった酒蔵が前身となっている。

2018/02/21 21:00

霧の塔

兵庫県の灘には酒蔵が出資して作った学校があるが、こちらは、酒米生産者が中心となって運動して作った酒蔵。米作りに誇りを持つ新潟ならではと言えるかもしれない。


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■豊かな軟水で造る淡麗旨口の酒

津南の中心街から国道405号を秋山郷に向かうと、中腹に忽然と現れる酒蔵。 1996年に設立された新しい酒蔵だけに旧来の木造ではなく、ドーム体育館のような、外観が新鮮だ。

雪深いことも考慮した作りになっていることも伺える。また、蔵見学ができることもあり、駐車場も広くとられている。入り口にショップがあり、2階からはガラス越しに酒造りの様子を見学することができる。

秋山郷への観光の途中で立ち寄るケースが多いという。


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■手つかずの自然に囲まれた環境

霧の塔

「津南の気候風土は豊かな土壌と清らかな水資源、昼夜の寒暖差など環境の良い場所で酒造りをしています」と話すのは、販売促進部長の村山俊郎さん。

ちなみに、蔵後方には2000メートル級の山々があり『霧の塔』は代表銘柄となっている。 建物は近代的だが、手造りにこだわった酒造りを寒造りで行っている。

仕込み水は、霧の塔など山々に降り積もった雪が水源だ。湧き水は超軟水で粒子が細かくまろやかな水。これを使って、地元農家で栽培されたこだわりの酒米「五百万石」で造られる酒は、正に新潟津南の味と言える。

「当蔵はずっと淡麗旨口です。『自慢できるお米を作りたい』という農家の作った米で、『その米を使って期待を裏切らない酒を造りたい』と考えて酒を造るんです。だから美味しいお酒が生まれるです」


と村山部長。 全国新酒鑑評会金賞他、数々の賞を受賞している。

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■米を作り続けるため…と考えた
日本酒就職活動農家杜氏全国新酒鑑評会酒蔵農協新潟県苗場山霧の塔
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