銭湯なのに食堂付き! ネパール人が店長を務める「萩の湯」のコスパが最強

東京・鶯谷の銭湯「萩の湯」。お湯もさることながら、シェフによる食堂メニューも衝撃的にウマい…

ライフ

2018/03/03 18:30

sirabee20180222haginoyu002

JR鶯谷駅より徒歩3分に位置する「ひだまりの泉 萩の湯」は、昨年4月に建て替えオープンしたばかりの最新型銭湯である。

ここは豊富なお湯の種類だけでなく、サウナや食堂も魅力的。しらべぇ編集部イチの温泉マニアで、温泉ソムリエの資格を持つ記者がその魅力をご紹介しよう。

 

■種類豊富なお風呂でリラックス

館内は3階が男湯、4階が女湯でフロアごとに分けられており、かなり広い。カランの数も多く、待ち時間なく入浴の準備を整えることができる。

sirabee20180222haginoyu011

取材当日の軟水風呂はバスロマンプレミアム「ホットハーブの香り」が使用され、オレンジ色に染まっていた。

生のリンゴを浮かべたり、チョコレートの香りがする入浴剤を入れるなど、定期的にさまざまな「イベント湯」も実施しているそう。

sirabee20180222haginoyu006

軟水の湯は、通常のお風呂より疲労回復しやすいと言われている。

その理由は、軟水は硬水よりも肌に対する刺激が弱い傾向があるので、入浴することでリラックス作用をもたらし、質の高い睡眠をとることができるため。

sirabee20180222haginoyu020

軟水風呂は女湯のみだが、男湯は新陳代謝が活発になる高温風呂が設置されている。

 

■贅沢ジェットバスとピリピリ電気湯

こちらは大浴槽。

sirabee20180222haginoyu008

ジェットバスゾーンは、体の部位ごとに強力なジェット水流があたり日頃の疲れを吹き飛ばしてくれる。

sirabee20180222haginoyu018

ピリピリとした感覚が病みつきになる電気風呂もあり、血行促進。

sirabee20180222haginoyu022

 

■超ワイドな炭酸泉

国内では数少ない泉質の1つ、炭酸泉の大きさも都内最大級だ。ちなみに炭酸泉とは、炭酸ガスがたくさん溶けたお湯のこと。
sirabee20180222haginoyu024

一般浴より高い血流促進効果が期待でき、神経痛や筋肉痛、冷え性に悩む人にもオススメ。

sirabee20180222haginoyu029

身体が炭酸の気泡に包まれ、シュワシュワとする感覚が気持ち良い。

 

■露天風呂も衝撃的

露天風呂には、マイクロバブル技術によって開発された「光マイクロバブル湯」が使われている。

sirabee20180222haginoyu010

「超高速旋回式」と呼ばれるマイクロバブル発生技術で、肉眼ではほとんど見ることができない小さな泡が発生し、この泡の表面張力が、身体に付着した汚れを落としてくれるという。

sirabee20180222haginoyu027

ここの湯は肌に浸透しやすく潤いを与えるため、保湿効果が高いと評判なんだとか。

 

■サウナも充実

ドライサウナと呼ばれる乾式のサウナも完備。フィンランド式サウナと違い、湿度が10%程度の乾燥した空間だ。

sirabee20180222haginoyu034

高温のため汗が蒸発しにくく、肌に薄い膜が作られるため火傷しないと言われている。

女湯には「塩サウナ」と呼ばれるサウナも。こちらは室内にバケツいっぱいの塩が置かれており、この塩を身体に塗って発汗を促すシステム

sirabee20180222haginoyu031

身体にたっぷりと塩を塗り込みマッサージすると、じんわり身体の内側から熱くなり発汗してくる。

sirabee20180222haginoyu032

数分ほどで皮膚に塗った塩が溶けはじめ、塩水で肌をスクラブすることができる。なんという贅沢…。

(※通常サウナ、塩サウナは平日120円、土日・祝日170円の別料金が必要)

 

■食堂の本気さが凄い

たっぷりと入浴を楽しんだあとは、ぜひ2階「食事処こもれび」を利用してほしい。

sirabee20180222haginoyu036

ホテルや迎賓館で研鑽を積んだシェフによって調理されるメニューの数々は、一般的な「銭湯の食堂レベル」をはるかに超えている。

たとえば人気ナンバーワンメニューだという、こちらの「旨辛麻婆飯」(780円/スープ付き)。

sirabee20180222haginoyu041

2種類の豆板醤と、たっぷりの山椒、シャキシャキのネギが使われており超本格的。

sirabee20180222haginoyu043

ひき肉がジューシーで、絶妙に火が通った豆腐のプリッとした弾力には驚く。その他、マイルドな旨味のイエローカレー(700円)は、まろやかなコク。

sirabee20180222haginoyu037

野菜とチキンの旨味がルーに溶け込んでおり、あっという間に平らげてしまう。ざる蕎麦ひとつとってもインスタントのものではなく、オーダーを受けてからゆっくり茹であげるこだわりっぷり。

プロデューサーの駒崎さん(写真左)は、もともと大学病院の栄養部で食事を提供する業務に携わっていたそうだ。

sirabee20180222haginoyu035

その後さまざまな外食産業に立ち上げから関わったあと、こちらの運営に携わることに。

「ほかの銭湯とは一線を画するものを提供したい」、「本当に美味しい物だけを利用客に届けたい」という思いから、現在のスタイルを作り上げたという。

駒崎さんによる配慮や情熱が隅々まで行き届いた食事処だ。

 

■爽やかなネパール人店長・ラマさん

萩の湯の店長は、爽やかな笑顔が印象的なネパール人・ラマさん(29歳)。

sirabee20180222haginoyu013

故郷のネパールではシャワーを浴びるのが一般的だというが、どうして彼はここで働こうと思ったのだろうか。

――なぜ銭湯の店主に?

「来日したばかりの9年前、日本人学校の求人広告で『銭湯スタッフ募集』の貼り紙を見つけました。

 

その募集が気になって、上野にある系列店『寿湯』のアルバイトに応募して働くことになったんです。

 

その時に今のオーナーと出会って、いろいろと教えてもらいました。 オーナーは本当に優しくて、こういう方とずっと働けたらなぁ…と思っていました。

 

そこからバイトとして働き続けたら、昨年、萩の湯が建て替えオープンしたタイミングで店長に任命されて!

 

『外国人の僕ができるかな?』とか、『バイト経験があるとはいえ、店長未経験で大丈夫かな?』と思いましたが、 オーナーが『心配しないで。フォローするから』と。

 

『サービス業界は、目に見えない大切なものがいっぱいある。どうやってお客様にアプローチしていくかは、従業員の皆が力を合わせて考えていくべきことだから、ラマは1人じゃないんだよ」と言ってくれて。

 

嬉しかったです。そこから、頑張っていきたいと思うようになりました」

 

真面目な働きぶりが認められ、昨年から店長に就任したラマさん。

――ラマさんが考える、銭湯の魅力とは?

「銭湯って、リラックスするだけでなく、さまざまな人が立場に関係なくコミュニケーションをとれる場所だと思うんです。

 

この銭湯はご家族連れやカップル、友人同士のお客様もたくさんいらっしゃいますが、海外の方もたくさんいらっしゃいます。

 

そういう方達が、日本人のお客様と自然にコミュニケーションをとっている姿をよく見かけるんです。

 

海外観光客が日本の名所に行くのはもちろん良いことだけれど、旅行者向けに作り上げられてしまっている空間もあって、『本当の日本文化』って、わかりづらいと思うんですよ。

 

でも、ここでは『日本人の本当の暮らし』や『日本人が大切にしている銭湯文化』を知ってもらうことができます。そういうところも、大きな魅力のひとつではないでしょうか?

 

実際に自分が入浴してみないと分からないことも多いですから、 僕自身も浴槽につかり温度調整をすることもあります。

 

そんな時は、常連の方が「おっ! 店長、元気?」など声をかけてくださることもあって嬉しいです(笑)。下町ならではですよね。

 

熱い、寒い、ぬるいといった繊細な温度感覚をお客様とのコミュニケーションを通じて身に付けていき、入浴する方々の気持ちに立って動けるようになりたいです」

 

キラキラとした瞳で夢を語るラマさん。なんだか日本人以上に「日本のおもてなしの精神」を教えてもらい、感動した記者なのであった…。

基本入浴料は460円(大人)、タオルセットを追加で借りても70円というコスパ最高の銭湯、ぜひお試しあれ。

【ひだまりの泉萩の湯】

住所:東京都台東区根岸2-13-13

・合わせて読みたい→住宅街の知られざる楽園 お肌ツルツル壺湯つき銭湯『吉の湯』のこだわりが凄い

(文/しらべぇ編集部・大木 亜希子

この記事の画像(20枚)

あなたにオススメ