『anone』相手を想っての別れ 若者・中年カップルの描き分けが見事

小林聡美演じる青羽るい子の「わたし、看取るから」に感涙。

2018/03/15 14:00

anone/広瀬すず
『anone』

広瀬すず主演・坂元裕二脚本のドラマ『anone』(日本テレビ系)が14日に第9話の放送を迎えた。



 

■これまでの『anone』

天涯孤独な少女、「ハズレ」こと辻沢ハリカ(広瀬)は大金の入ったバッグを探しに行ったことをきっかけに林田亜乃音(田中裕子)と知り合い、彼女の夫が以前経営していた印刷工場で清掃のバイトすることになる。

一方、医者から半年の余命宣告を受けて店を畳もうとしていたカレー屋店主・持本舵(阿部サダヲ)は青羽るい子と意気投合し、死に場所を探す旅に出る。

その最中に2人は亜乃音が持っていたニセ札を大金だと勘違いし、さらにハリカを娘だと勘違いして誘拐。さまざな勘違いを経た後、4人の奇妙な共同生活が始まることに。

しかし、そこに理市(瑛太)が現れ、亜乃音の娘・玲(江口のりこ)の息子である陽人(守永伊吹)がかつて起きた火事の原因であることを告げ、ニセ札作りへの協力を要請。

こうしてニセ札作りが始まるが、理市が銀行のATMで試した際にエラーに。そこから警察の捜査が始まるのだった。


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■ニセ札作りがついに警察にバレる

ニセ札作りの現場を見てしまった万平(火野正平)。理市に不信感を抱きながらも、作ったニセ札は外には漏れていないと話し反省する亜乃音たちの様子に、万平は今回のことは表立てないことを決める。

だが、警察は捜査を開始。テレビで流れた映像を見て、理市の妻・結季(鈴木杏)は防犯カメラに映った男が自分の夫だと確信する。

そんな中、彦星(清水尋也)から会いたいと言われたハリカ。亜乃音にプレゼントされたワンピースを着て病院へと向かうが、その途中で彦星に想いを寄せる茉歩(藤井武美)と遭遇。

自分の存在が原因で彦星が治療費の申し出を断ったことを知り、彦星に手術を受けさせるために「めんどくさくなっちゃった」と別れを告げる。

その頃、印刷所には警察の姿が。取り調べに嘘をつく亜乃音だったが、印刷中のニセ札が発見されてしまい警察署に同行することに。

ハリカが戻ると、ちょうど亜乃音がパトカーに乗り込もうとしていた。「お知り合いですか?」と尋ねる刑事に対し、亜乃音は「いえ知らない子です」と答えるのだった。


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■切なすぎる別れに視聴者感涙

彦星のことを想うからこそ冷たく別れを言い放ったハリカ。ネット上では切ない展開に涙するファンも。

https://twitter.com/_sls9/status/973918852760272902

https://twitter.com/n_yogurt/status/973918659667111936

なおこの日の放送では、るい子と舵の関係性も描かれた。死期を悟って冷たくする舵に対し、るい子はその言葉の裏に自分への思いやりや遠慮があることを見抜いて、「看取るから」と接した。

若いカップルと中年のカップルの、人生経験の差を描いた見事な脚本と言えるだろう。


次週はついに最終回。どんな結末を迎えることになるのだろう。

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(文/しらべぇドラマ班・Sirabee編集部 イラスト/みかごろう

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