「採用から1ヶ月で産休」を咎めるとマタハラ? 自民党・白須賀議員の発言に物議

自民党・白須賀議員が病児保育のため採用した女性にマタハラ発言をしたと物議。採用から1ヶ月で産休はアリ?

2018/03/30 15:00

妊婦
(Jaengpeng/iStock/Thinkstock)

働く女性たちが、妊娠や出産による不利益を受けないため、マタニティハラスメント(マタハラ)を防止する措置が義務付けられている昨今。産休や育休制度によって、女性たちが働きやすい世の中になってきたとはいえ、今もなおマタハラの被害に遭う女性は少なくない。

しかし、休業を取得する背景に批判があるのも事実。この問題をめぐって、自民党の白須賀貴樹衆院議員の発言が物議をかもしている。



 

■1ヶ月で産休に「それは違うだろう」

報道によれば、白須賀議員は29日の働き方改革関連法案を議論する党の会議で、自身が運営する保育園で病児保育のため採用した女性看護師について、雇用してから1ヶ月で妊娠して産休に入ると告げられたと発言。

人手不足で募集していた背景に触れ「いきなり産休に入るって、それは違うだろう」と女性看護師と言うと、女性が「労働基準監督署に駆け込んだ」などと述べたという。


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■「社会人としてはマナー違反」と厳しい声

1ヶ月という短期間なことから、マタハラかどうか判断が難しいのは事実。報道を受け、ツイッターや女性向け匿名掲示板『ガールズちゃんねる』などでは「逆マタハラでは?」「気の毒だと思う」との厳しい声もあがっている。

中には「産休・育休のイメージが悪くなる」との声も。

・これがマタハラになる時代か…雇われる側の権利ばかり重視されすぎていびつになってる。モラルも何もあったもんじゃない


・採用なった時点でお腹にいたなら辞退しろよ。働く気ないじゃん。制度を利用したかっただけでしょ


・妊婦に優しい職場であって欲しいが、さすがに入社1ヶ月で妊娠しましたは社会人としてはマナー違反だと思う


・これがマタハラになるんなら、妊婦雇うのやめとこってなるだろうに…ちゃんと働いてる妊婦からすれば迷惑な話


多くの人が批判する中、一部では「妊娠は奇跡的なことだから、全て計画通りにいかない人も沢山いると思う」と擁護する声も見受けられた。


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■妊娠は報告しづらい?

意見の中には、「私だったら妊娠しても言いづらい」「私だったらそのまま辞める」との声も。女性たちにとって妊娠の報告は人に職場に話しづらいことなのかもしれない。

しらべぇ編集部が全国20〜60代の女性361名に「妊娠の報告」について調査したところ、3人に1人が「報告をしづらいと思った経験アリ」と回答した。

働き盛りである2、30代では半数を超える結果に。仕事ざかりで、会社でも大きな仕事を任されるようになったとき、妊娠が発覚すると「仕事に穴を空けるのは申し訳ない」との気持ちから報告をためらってしまうのかもしれない。


マタハラの判断は難しく、今回のように波紋を呼ぶこともある。とはいえ、この報道を受けて「産休を取得すべきか」と働く女性たちが遠慮してしまう社会にはならないでほしい。

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(文/しらべぇ編集部・シマウマ姉さん

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2016年6月24日~2016年6月27日
対象:全国20代~60代の妊娠経験がある女性361名(有効回答数)

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