CDは特典で購入する時代 音楽はライブやイベント主体の原点回帰へ
特典を目当てにCDを買わせていると、批判の声もあるが…
音楽配信サービスが普及し、YouTubeで気軽にミュージックビデオが観られる時代。わざわざCDを買う人の多くは、特典が目当てというケースも。
そこでしらべぇ編集部では、全国20〜60代のCDを買ったことがある男女 1,139名に「CDの購入目的について」の調査を実施。
「特典を目当てにCDを購入したことある」と答えた人は、全体で22.5%。どんな特典を目当てに、CDを買うのか気になるところである。
■初回限定盤DVD付き
性年代別では、男女共に20代が多い割合になっている。
若い世代には、CDに馴染みがない人も多いだろう。
「僕は地下アイドルのオタクなので、同じCDを何枚も購入するのはいつものこと。CDを買っているとの認識はなく、イベントへの参加費くらいの認識かな」(20代・男性)
DVD付きのCDは、定番といってもいいだろう。
「初回限定盤についているDVDは、MVやメイキング映像なんかもついているのでファンには貴重」(20代・女性)
ただ、ミュージックビデオはYouTubeなどの動画サイトでも視聴できる場合が多い。メイキングになると、需要は熱狂的なファンに限られるのが厳しいところだ。
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■CDは邪魔な存在にも
特典をつけたCDは、「AKB商法」と揶揄されることもある。多くのアイドルやミュージシャンがしている行為だが、48グループは大規模なので目につくのだろう。
「AKBが全盛期の頃には、同じCDを何枚も購入して握手会に参加していた。トップアイドルと一瞬でも会話ができる機会なんて、昔では考えられないことだから」(40代・男性)
購入の目的が特典のため、CDは邪魔になる。
「特典を目当てで購入すると、『CDが邪魔』という本末転倒な状態になる。余ったCDの処分の仕方をオタク同士で相談することもあるから、みんな困っているのだろう」(30代・男性)
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■音楽は生を楽しむ原点回帰へ
音楽業界には、このところ明るい話題があまり聞かれない。CDが売れなくなり、音楽番組も減少をしている。このまま衰退をするのではないかと、心配をする声もあるほどだ。
「音楽自体は、今でも聴いている人が多いと思う。ただ、チャートは特典目当てのものばかりがランクインして、どれが本当に多くの人に聴かれているかはわからない」(40代・男性)
CDが売れなくなった今では、ライブなどファンが参加できるイベントを主軸にするミュージシャンやアイドルが増えている。
「イベントもそうだけど、ライブなど『音楽を体験する』ほうに力を入れるようになった感じ」(30代・女性)
生で音楽を楽しむ行為は、原点回帰ともいえるだろう。ただCDが売れなくなった部分をどのようにマネタイズし、制作に還元していくかが大きな課題といえそうだ。
(文/しらべぇ編集部・ニャック)
対象:全国20代~60代の男女1,357名 (有効回答数)