GWに家族で観る…と後悔するヤバすぎ「韓国サスペンス映画」4選
「金的潰し」など残虐描写の数々に、予想を裏切るストーリーが魅力の韓国サスペンス映画。
■『チェイサー』
韓国サスペンス映画の独特な「暗さ」の要因のひとつに、その町並みがある。狭い坂道が多く、入り組んだ道が多いそれらのロケ地は、日本にはない風景だ。
そんな景観の恩恵を多分に受けた本作は2003年秋から2004年にかけて風俗嬢を中心に21人を殺害し、韓国で「殺人機械」と言われたユ・ヨンチョルの事件をベースにしたクライム・サスペンス。
主人公はデリヘルを経営する元刑事ジュンホ(キム・ユンソク)。主人公の設定からアンダーグラウンドなニオイがぷんぷんしているが実際そうで、物語は彼の元からひとりの風俗嬢が相次いで失踪するところから始まる。
女たちが残した携帯電話の番号がきっかけとなり、客のひとりであるヨンミン(ハ・ジョンウ)が犯人として浮上。しかし、一度は逮捕されたものの、証拠不十分で再び街に放たれてしまう。
警察の無能さ、腐敗っぷりに驚かされると同時に、「ここまで夢のないオチは日本じゃないな」と思わせてくれる作品だ。
なお、幼い子供と一緒に観ると「パパ、デリヘルって何?」との質問を受けること必至なので、辞めておきたい。
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■『悪魔を見た』
自宅で映画を観た際に出やすい感想のひとつに「映画館で観ればよかった」というものがある。映像や音楽がそれだけ素晴らしく、スクリーンで観たほうが魅力を何倍も味わえたというニュアンスだ。
しかし、一方で世の中には「映画館で観るのはやめておいたほうが良かった」という作品も存在する。記者の場合、それがこの『悪魔を見た』だ。
物語はイ・ビョンホン演じる、婚約者を殺された捜査官のスヒョンが、犯人のシリアルキラーを追い詰め、壮絶な復讐を行うというもの。殺人鬼・ギョンチョルを演じるのは『オールド・ボーイ』にも出演しているチェ・ミンシクである。
復讐を題材にした作品は韓国サスペンスには少なくない(というか多い)が、この作品はそれらの中でも突出している。スヒョンはギョンチョルを発見するとマイク付きのGPSチップの入ったカプセルを飲ませ、解放する。
そして彼がが犯行に及ぼうとするたびに現れ、ざまざまな残虐な制裁を加えていくのだ。そうしているうちに、観る側は「本当に悪魔なのはどっちだ?」と思えてくるほど…。
記者はこの作品を映画館で鑑賞したのだが、あまりに残虐すぎた結果、同行した友人が気持ち悪くなってしまい、途中でトイレに行って嘔吐、その後数年にわたって恨みを持たれてしまった経験を持っている。
ちなみに、男性にとって一番観ていて「うっ」となるのは運悪く当たってしまった人違いの前科者に行われた、「金的潰し」の刑だろう。
今回紹介した4作品は、どれも韓国サスペンス映画好きには「常識」のような立ち位置の作品。長さ的に紹介できなかった作品も多いので、気になった人はぜひ観てほしい。
気になる女子とのおうちデート初回や、GWの家族団らんにはオススメできないが。
(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)