人手不足が深刻なのに… 「フルで入れるアルバイトがいる」と信じる人事担当も
求人を出しても、なかなか集まらない状況もあるようだ。
売り手市場のため、就活がやりやすい状況が続いている。一方で企業は人材の確保に苦戦し、人手不足による倒産まで起きているのだ。しらべぇ編集部では、全国20〜60代会社員、パート・アルバイトの男女697名を対象に調査を実施。
「自分の働いているところでも、人手不足だと感じる」と答えた人は全体で50.9%と、やはり高い割合である。
■バイト募集も集まらず…
帝国データバンクが2018年1月に行なった調査では、正社員が不足していると一番感じている業種は情報サービス。また非正規社員不足の1位は、飲食店だった。アルバイトの募集をしても、思うように集まらないようだ。
「バイトの募集をかけても、全然集まらない。シフトが回せないから、私もかなり無理して入っている状態。小さなお店は、かなり厳しいと思う」(20代・女性)
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■地方の人手不足は深刻
エリア別では、首都圏よりも北海道のほうが約17ポイントも高くなっている。
やはり地方のほうが、人手不足は深刻のようだ。
「進学や就職で、上京していく人たちも多い。地方には雇用が少ないから仕方がないと思っていたけど、今は地元でそれなりに有名なところさえも、人材確保に苦労している感じがする」(40代・男性)
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■フリーターに頼れない
飲食店や小売業、サービス業などは、アルバイトの存在なしにはやっていけない。しかし、そのバイトが集まらないのだ。
「学生のバイトは何人かいるけど、テストなど同じ時期に入れなくなるから厳しい。そんなときは、少ない社員が毎日フルで入ってなんとかしのぐ感じ」(30代・男性)
バイトに頼りすぎたために、今の状況が起きているとの批判も。
「バイトは本来、学生や時間が空いた主婦がするもの。氷河期世代が就職できずに、仕方なくフリーターになった人が多かっただけ。バイトで回せるわけがないのに、経営側はその感覚が今でも抜けていない。
うちの人事もフルで入れるアルバイトが、今でもどこかにいるはずだと思いこんでいる。正社員も不足している状況なのに…」(30代・男性)
少子化により、今後さらに人手不足は深刻になると予想される。今までの考えを大きく変えなければ、生き残れない時代になりそうだ。
(文/しらべぇ編集部・ニャック 参考/帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2018年1 月)」)
対象:全国20代~60代の会社員、パート・アルバイトの男女697名(有効回答数)