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ボランチ、アンカー、ウィングバック…? サッカー用語を知ってW杯に備えよう

FIFAワールドカップ・ロシア大会が6月14日にとうとう開幕した。ルールや用語を知って、サッカー中継をより楽しもう。

スポーツ

2018 FIFA World Cup Russia

サッカー日本代表は、19日にいよいよFIFAワールドカップ・ロシア大会の初戦を迎える。しらべぇ編集部ではこれを記念して、サッカー初心者に向けた入門記事を全4回で展開する。

最終回となる今回は、少しマニアックに用語の解説をしたい。

世間的にはあまり盛り上がっていない今回のW杯だが、少しでもスポーツに興味がある人であれば「ちょっと観てみようかな」と思っていたりもするのではないだろうか。

テレビ中継などでよく使われる用語をざっと知っておくことが、実況アナウンサーや解説者の言っていることを理解する手助けになるはずだ。

 

■そもそもルール自体は超シンプル

サッカーのルールは極めてシンプルだ。煎じ詰めて言えば「手を使わずにボールを相手ゴールに入れたら1点」というゲームであり、90分間でより多くの点数を獲得したチームの勝利となる。原則的には、たったそれだけの話だ。

もう少し補足しておくと、ゴールキーパー(GK)だけは自陣のペナルティエリア(ゴール前に二重の白線で囲まれたエリア)内でのみ手を使うことができる。使えないケースもあるが、ここでは触れない。

ボールがフィールド外へ出た場合は、ゴールに向かって横方向の場合はスローイン、縦方向の場合はゴールキックまたはコーナーキックとなり、最後にボールに触れた選手の敵チームのボールとなる。

フィールド上で反則を犯した場合、相手チームにフリーキック(FK)が与えられる。守備側が自陣のペナルティエリア内で反則をすると、これがペナルティキック(PK)となる。

これだけ分かっていれば、とりあえずテレビ中継を楽しむには十分だろう。

 

■オフサイドは知らなくてもいい

しらべぇ編集部の調査では、サッカーのルールがよく分からないと思っている人が非常に多いことが分かっている。とくに女性では、半数を超えた。

サッカー ルール 調査

「スポーツにおける難ルール」の代表格とされている「オフサイド」の印象が強いせいで「難しそう」と感じている人も多いだろうが、実際のところ、ちょっとテレビで観戦する程度ならオフサイドなど分かっていなくても問題はない。

「審判がオフサイドと判定したら攻撃チームの反則となり、守備チームのFKで試合が再開される」くらいの認識で大丈夫だ。もちろん、より深く楽しむためには必須の知識ではあるが、代表戦くらいしか観ないという人であれば、きちんと理解しておく必要は全くない。

 

■ポジションの呼び名が難しい

それよりも難しいのが、選手のポジションを表す用語だろう。サッカーの戦術が歴史とともに複雑化していった中で、ディフェンダー(DF)、ミッドフィールダー(MF)、フォワード(FW)の3分類だけでは説明しきれなくなってきたことが原因だ。

「センターバック」や「サイドバック」などは名前の通りなので類推もできよう。しかし「ボランチ」だの「アンカー」だの「シャドー」だのと言われても、何がなんだか分からないというのが普通の人の感覚だ。

実際問題として、「ポジションそのもの」を示す言葉と「役割」を表す言葉が混在しているのが実情であり、それがより難易度を上げてしまっていると言っていい。

 

■用語解説

実況などでよく使われる難解な用語を以下に一覧で示す。もっと詳しく知りたくなったら、各自ネット検索などで理解を深めていってほしい。

<DF>
センターバック:ディフェンスラインの中央を守る、守備の要となる存在。代表では吉田麻也などが務める。
サイドバック:ディフェンスラインの両翼を守るが、4バック(DFを4人並べる陣形)の際は攻撃時に敵陣深くへ上がっていくプレーも要求される。長友佑都など。

 

<MF>
ボランチ:守備的なMFの総称。最近では中盤の底を2枚(2名)で担当する際に使われることが多い。その場合「ダブルボランチ」などと呼称される。長谷部誠など。
アンカー:意味的にはボランチとほぼ同じ。現実的には、中盤の底が1枚ならアンカー、2枚ならボランチと呼ぶ、くらいの認識でいい。
ウィングバック:両翼のMF。役割としてはサイドバックに似ている。3バックの際に登場し、4バックのときには該当者がいないケースが多い。
インサイドハーフ:攻撃的なMFで、フィールドの中央寄りに位置取る。香川真司など。
サイドハーフ:攻撃的なMFで、両サイドに位置を取る。近年ではウィングと呼ばれることもある。原口元気など。
トップ下:トップ(FW)の選手の下(後ろ)に入る攻撃的なMF。司令塔とも呼ばれ、パスセンスと攻撃力が求められる。本田圭佑など。

 

<FW>
ウィング:トップの選手の左右に位置する攻撃の選手。前述したサイドハーフの選手がこの役割を持つケースも多い。
シャドー:トップの選手の影(シャドー)に入って攻撃を補佐する。「トップ下」との違いがよく取り沙汰されるが、ポジションというよりも役割を表す。トップ下の選手がシャドー的な働きをするケースも多い。
トップ:センターフォワードとも呼ばれる攻撃の要。最前線に位置し、得点を奪うことが主な仕事となる。大迫勇也など。

 

なお、サッカー用語は「生きて」おり、時代とともに意味を変えるだけでなく、地域によっても違う。ここで説明した例は、主に日本においてそういう意味合いで使われるケースが多いに過ぎない、ということを覚えておこう。

 

■よく聞く「4-2-3-1」とかって何の数字?

前述したように、サッカーのポジションは複雑化している。歴史的にDF、MF、FWに大別することが通例となっているが、実際には4列で考えるケースが多いのが現代サッカーだ。

「3-5-2」や「4-4-2」といった数字を見聞きしたことがあるだろう。これは各ポジションの人数を示している。どのポジションに何人の選手を配置するかは(GKを除けば)自由なので、チームによって、あるいは試合によってフォーメーションは違ってくるのである。

通例、後ろのポジションから順番に並べられる。「3-5-2」であればDF3枚、MF5枚、FW2枚という意味だ。近年ではMFを2列に分けることが多いため、「4-2-3-1」といった表記になるわけである。

近年の日本代表でベースとなっているシステム「4-2-3-1」は、DF4枚、ボランチ2枚、攻撃的MF3枚、FW1枚という意味になる。

 

■日本サッカーを盛り上げよう

ここまで読んでくれた読者諸氏は、少なからずサッカーに興味を持たれているはずだ。

ようやくW杯に当たり前のように出場できるようになってきた日本サッカー。しかし国内では全く盛り上がらない現状を、もったいないと思わないだろうか。

野球では大谷翔平(ロサンゼルスエンゼルス)が、テニスなら錦織圭が、ほかにも卓球やゴルフ、フィギュアスケートなど、日本のスポーツが大いに世界を盛り上げている。

サッカーも長い時間をかけて、ようやくそのレベルまで達しつつある。国民がもう少し興味関心を示すようになれば、国際大会でもっと上に行ける未来が待っているかもしれないのだ。

《これまでに配信した『FIFAワールドカップ』記事一覧はこちら

・合わせて読みたい→サッカー日本代表・長谷部誠選手 「メンタルおかしい」選手たちとコロンビア戦へ

(文/しらべぇ編集部・ナカニシキュウ

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo
調査期間:2016年10月21日~2016年10月24日
対象:全国20代~60代の男女1387名(有効回答数)

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