まるで「DASH島」!? 新人研修は「スマホ没収で島流し」というブラック企業の恐怖

研修はその会社のブラックぶりに気づくきっかけにも。

2018/06/22 08:30

無人島
(pruscha/iStock/Thinkstock)

ブラック企業の恐ろしさは、その社内だけの特殊な常識がまるで当たり前かのように思い込まされてしまう、いわば「洗脳」にもある。

GPSを使って残業時間の証拠を自動で記録できるスマホアプリ『残業証拠レコーダー』を開発した日本リーガルネットワーク社に寄せられた体験談の中から、恐ろしい洗脳エピソードを紹介しよう。



 

■スマホ没収で島流しに

ゆめたんさんが入社した会社の研修は、普通では考えられない「軍隊」のようなものだった。

「入社してすぐにあった新人研修では3泊4日の島流しに合い、スマホは全員没収。足腰に負荷が物凄くかかるように特別アレンジされた動きが入っているラジオ体操を早朝延々と練習させられ、上司に怒鳴られ体も心も悲鳴を上げました。なぜラジオ体操にそんなにムキになっていたのか未だに謎です」


その異常な研修は、スマホ没収とラジオ体操だけには終わらなかった。

「極めつけには、洗脳されそうな文章が並べられた社畜10ヶ条を無理やり覚えさせられ、海に向かって全員大声でそれを叫びまくるということをさせられました。さらにこれに関しては10ヶ条を覚えた後上司の前でテストがあり、喉が潰れることもお構いなしにひたすらにそれを叫ばされました。


1文字でも文章間違えていたりしたら失格で、また覚えてから再テスト。必要以上に大声を出せられたので全員喉を潰してしまい、1ヶ月は上手く声が出せていませんでした。流石にやりすぎだと思います」


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■毎日残業で月100時間

しかし、3泊4日の我慢で済む研修よりも、本物の地獄が待っていたのはその後だった。

「工場の仕事は、毎日残業当たり前。月前半で残業時間は100時間を超えていました。早出をしてもその分の給料は無し、タイムカードもありません。深夜の3時でも会社全体に照明がついています。


こんな恐ろしい会社は離れて正解でした。もしまだ勤めていたら、私は壊れていたかもしれません」


ブラックな職場からは脱出することができたゆめたんさんだが、研修が異常だった時点で気づくべきだったかもしれない。しかしそれもまた「洗脳」の悲劇だろうか。

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ブラック企業弁護士
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