まさかの歴史的勝利で好発進のサッカー日本代表 セネガル戦はどう戦う?
サッカー日本代表は、24日にFIFAワールドカップ・ロシア大会の2戦目を迎える。対戦相手のセネガル代表とはどんなチームで、日本はどう戦うべきなのか。
■選手の強い気持ちが運を呼び寄せた
そうした「運」を呼び寄せたのは、日本代表メンバーの「後がない」という思いだったのだろう。「今回のW杯は盛り上がらない」「勝つ気があると思えないメンバー選考」などと言われ続け、「結果で見返す以外に方法はない」と選手全員が強く感じていた。
その気持ちが序盤の素早い攻撃を生み、相手のファウルを誘った。さらには集中力の高い守備を呼び込み、微妙な判定によるフリーキックからの1失点のみに抑えた。そして大迫勇也(ブレーメン/ドイツ)の決勝ゴールへとつながっていく。
西野朗監督の方針もハマった。直前の強化試合で23選手全員を起用し、コンディションやパフォーマンスレベルを見極めた上で、それまで控え組だった香川真司(ドルトムント/ドイツ)や乾貴士(レアル・ベティス/スペイン)、柴崎岳(ヘタフェ/スペイン)らを思いきって使い、彼らが見事に機能した。
とくにファンを驚かせたのは、昌子源(鹿島アントラーズ)をセンターバックでスタメン起用したことだ。代表での出場試合数はさほど多くない昌子だが、試合では幾度となく日本のピンチを救ってみせた。
大迫が勝ち越しゴールを決めた際、昌子は歓喜の輪に加わらず、センターサークルで相手を威圧するかのように仁王立ちしていた。「何がなんでも勝つ」という強い気持ちがそうさせたのだろう。
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■セネガル戦のポイントは?
セネガル代表は、アフリカ最終予選を無敗で勝ち上がってきた難敵だ。平均身長183.7センチの高さを誇り、フィジカルの強さは大会トップレベル。しかも初戦ではロベルト・レバンドフスキを擁するポーランド代表を下しており、勢いにも乗っている。
組織力に劣ると評されていたが、ポーランド戦では組織的な守備でレバンドフスキに仕事をさせなかった。堅い守備からの鋭いカウンターは脅威であり、サディオ・マネ(リヴァプール/イングランド)ら決定力の高いストライカーもそろっている。
セネガルはおそらく豊富な運動量を生かし、前線から厳しいプレスを仕掛けてくるものと見られる。
日本がこれに対抗するには、簡単にはボールを奪われない足元の技術と、前線の選手のスペースへの動き出し、それを生かすボランチの正確なパスが求められる。