新法で民泊ビジネス縮小の報道も 実際に利用したい日本人はどれくらい?
法整備によって民泊から撤退する人が増えているが、利用意向のある人は…
15日に民泊新法(住宅宿泊事業法)され、法に基づく届出を行なっていない物件は民泊から撤退することに。より多くの人が安心して利用するためが前提の法整備だが、民泊ビジネスの縮小に繋がったことから、さまざまな議論を呼んでいる。
海外からのインバウンド利用を想定している面も大きい民泊ビジネスだが、日本人の利用意向はどうなのだろうか?
しらべぇ編集部では、全国の20~60代の男女1,353名を対象に「民泊を利用してみたい」か、意識調査を実施した。
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■若い層でも3割以下
全体で「利用したことがある」人はわずか3.3%。また「利用したい」15.1%を足した「民泊の利用に前向き」な人は、18.4%とかなり少なめ。
「あまり利用したくない」27.3%に加え、「利用したくない」だけでも過半数の54.3%で、「利用したいと思わない」人は81.6%に。
男女別では
「利用したことがある」「利用したい」の「民泊の利用に前向き」の割合は、男性18.2%に対し、女性は18.6%と性別による違いはほぼない。
また、年代によっても意識に差があるのか、「民泊の利用に前向き」な人のデータを性別・年代別で見てみると
一般のホテルや宿に比べて安価なイメージもあるためか、やはり若い人のほうが利用意向は高め。しかし、それでも3割には届かない。
40代以降は2割を切る数字になっており、ホスピタリティの水準が平均的に高い国内のホテルや旅館の利用を楽しんできた層には、選択肢としての「民泊」はあまり念頭にないようだ。
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■意識に大きな差も
実際に「利用したことがある」「利用したいと思わない」という人に、話を聞いた。
<利用したことがある>
「海外でも利用したことがあるので、国内でも普通に利用します。最近はどこも宿泊費が高くなっているので、単純に値段と内容を比較して、コスパのいいほうを選ぶだけ。きれいでロケーションがいい物件だと、民泊でもそれなりの価格のところはありますから。
確かに普通のホテルとかのほうがラクな面もありますけど、リゾートとかホテル自体を楽しむわけじゃなければ、ひとつの選択肢として民泊利用も普通にアリですよ。未体験の人は、一度使ってみればいいのに…と思いますね」(30代・男性)
<利用したいと思わない>
「日常を離れてどこかへ泊るので、できれば上げ膳据え膳がいいし、宿として貸し出していると言われても、人様のお宅だと思うと寛げる気がしなくて…。
それに貸し出している人はいいけれど、近隣にお住いの方が迷惑しているケースもあるという話も聞きます。実際に自分が住んでいるマンションも、民泊禁止の貼り紙が出ていて、民泊自体にあまり良いイメージがないせいも大きいかも」(40代・女性)
話題が先行するせいで、ネガティブなイメージを持たれているケースも少なくなさそう。
一方で、民泊新法の施行後に認可を通過しているところに関しては、「条件をクリアしているなら、安心そう」といった声もあり、今後、民泊が根付いていくのかの分岐点になりそうだ。
(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)
対象:全国20代~60代の男女1,343名(有効回答数)