恥を忍んで「賭け」に勝った西野ジャパン、悲願のW杯8強入り目指し強敵ベルギーに挑む

サッカー日本代表は、2日27時にFIFAワールドカップ・ロシア大会の決勝トーナメント1戦目を迎える。対戦相手のベルギー代表はどんなチームで、日本はどう戦うべきなのか。

サッカー日本代表
(画像は昌子源公式ツイッターのスクリーンショット)

サッカー日本代表は2日27時(日本時間)、FIFAワールドカップ・ロシア大会のラウンド16・ベルギー代表戦を迎える。

グループHを辛うじて2位通過した西野ジャパン。史上初のベスト8進出が期待されているが、果たしてそれはどの程度現実味のある話なのだろうか。


 

■ポーランド戦で「賭け」に出た日本

グループリーグ3戦目を1勝1分けの首位で迎えた日本は、すでに敗退の決まっているポーランド代表と対戦した。

引き分け以上で突破が決まる一戦だったが、引き分け狙いで引き分けられるほど簡単な相手ではない。必死で勝ちにいって初めて、どうにか引き分けに持ち込める可能性もあると考えられていた。

しかし西野朗監督が採った戦術は、まさかのスタメン6名を入れ替える、いわゆる「ターンオーバー」だった。好結果を出した2試合のスタメンから大幅に選手を変更するという、常識外れとも言える采配を断行した。

「ポーランド戦に敗れても突破の可能性はある」「決勝トーナメントにベストメンバーで挑む」ことを視野に入れた、思いきった奇策。下手をすれば惨敗で敗退を喫する危険性も大いにある、非常にリスキーな選択をした。


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■「みっともない」消極策が結果を出した

そのポーランド戦では、昌子源(鹿島アントラーズ)、柴崎岳(ヘタフェ/スペイン)、香川真司(ドルトムント/ドイツ)、乾貴士(ベティス/スペイン)といった、それまで目立って機能していた好調の選手を全員ベンチに下げ、明確なトップ下を置かない4−4−2のシステムに変更。

これによってチームのコンビネーションは明らかに低下したが、ポーランドの出来が悪かったこともあり、セットプレーからの1失点のみに抑えることに成功したのだった。

終盤には同時刻開催のセネガル対コロンビアの途中経過も情報として入れながら、日本代表は1点ビハインドにもかかわらずパス回しで時間稼ぎをするという、前代未聞の珍戦術を披露した。

この時点でセネガルがコロンビアに0−1とリードを許していたため、両ゲームがそのままのスコアで終われば、勝ち点・得失点差・総得点数で日本とセネガルが完全に並ぶ。警告数でわずかに日本が上回っていたため、日本の突破が決まるという状況だ。

もちろん、セネガルがコロンビアに追いつく可能性もあった。日本が「負けているのに点を取りに行かない」戦術を採ったことで、もしセネガルに点が入っていた場合、「突破のためになりふり構わぬ作戦に出ておきながら結局敗退する」という最悪の結果を招く危険性も十分にあったわけだ。


■西野監督の「勝負勘」はブレなかった

それでも西野監督に迷いはなかった。「曖昧になるのが一番良くない」と、長谷部誠(フランクフルト/ドイツ)を投入することで「このまま追加点を許さず、警告も受けずに負けろ」と明確なメッセージを選手たちに伝えたのだ。

この決断を下した時点で、当然国内外から大きな批判を受けることになるのは百も承知だったろう。しかし結果的にはこの判断が奏功し、日本は主力メンバーを温存しながら決勝トーナメントへ進めることとなった。

勝負師・西野朗は、極めてハイリスクなギャンブルに挑み、見事に最高の結果を出したのだ。

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■ベルギーは「笑っちゃうくらい強い」