「サイヤ人は死にかけると強くなる」 ブラック上司の許しがたいトンデモ発言
ブラック企業には「迷言」がつきものだが…
昨今は転職も一般的になっているが、新しい環境が飛躍のチャンスになりうる一方で、入ってみたらとんでもない職場だったことが後からわかることもある。
GPSを使って残業時間の証拠を自動で記録できるスマホアプリ『残業証拠レコーダー』を開発した日本リーガルネットワーク社に寄せられた体験談の中から、転職にまつわるブラックエピソードを紹介しよう。
■転職でブラック企業の罠に
元々ホワイトでゆるい感じの会社に9年勤務していたケネさん。しかし、業績悪化と将来性の不安のため転職したところ、ブラック企業にはまってしまったという。
「離職率が非常に高く、『退職者しか知らない情報』が多々出てきたため、その尻ぬぐいに奔走する日々でした。
また、業務量が多すぎて上司は会社に宿泊するなど会社をホームにしており、自分もいつかはそうなるのかとビジョンを考えるだけでモチベーションが低くなっていました(私自身は、会社で泊まるほどになるまでに何とか辞めることはできましたが)」
業務量が多いにもかかわらず、残業は認められづらかったそうだ。
「業務量は多いのにもかかわらず『あまり残業するな』という風潮があり、自宅で進められる作業は自宅に持ち帰って行う『隠れ残業』が常態化していました。
ちなみに定時は18時でしたが残業代がつくのは20時以降で、20時以降に労働する場合は紙で残業申請書が必要になります。余談ですが試用期間を過ぎるとタイムカードを使わなくなるので、正確な労働時間は不明でした」
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■「サイヤ人は死にかけたら強くなる」
ブラック企業には、必ずと言っていいほどブラック上司がいる。ケネさんの会社にもとんでもない発言をする上司がいた。
「私は仕事一つ一つに丁寧に対応したかったのですが、それが追いつかなかったため歯がゆい思いをし続け、危うく精神を病むところだったかもしれません。仕事が破綻していたと思います。
仕事が破綻する根底にあるのが、上司が大事にする精神論だったように感じます。上司の名言で、「ドラゴンボールでサイヤ人は死にかけたら強くなる。それは間違ってない!」というのがあり、私も納得していたので、今にして考えれば私自身もおかしくなっていたかもしれません。
ただ、この会社での厳しい経験が自身の成長につながったのは間違いないので、仕事は一つではないですし、病気になる前に辞められれば、長い人生の中で苦労した経験があっても悪くなかったと前向きに考えられます」
ケネさんは、最近その会社を退職し、新たな道を探しているという。