出勤すると3ヶ月「監禁」 『ブラック企業エピソード大賞』に選ばれた異常な会社の実態

時給120円台で1日20時間勤務を強いられたという。

2018/07/05 09:30

監禁
(bee32/iStock/Thinkstock)

ブラック企業に対する社会の目は厳しさを増しているが、悲哀に満ちたエピソードには、いまだ事欠かない。

GPSを使って残業時間の証拠を自動で記録できるスマホアプリ『残業証拠レコーダー』を開発した日本リーガルネットワーク社は、ブラック企業にまつわる体験談を募集。

総計344通寄せられた応募の中から、このたび大賞が発表された。



 

■月給7万弱で1日20時間勤務

それは、ポッチィニさんが数年前に働いていた前職場でのことだという。

「新卒当時は、田舎で22万の手取りがあり、いい会社だと思っていました。しかし、経営者が一掃されると、事態は変わりました。


基本給は、社長親族及び親会社の役員親族以外は、正社員でありながら6万9千円。毎日8時から翌朝4時まで勤務でした。休みは、月一回土曜日の午前中のみで、時間外手当は1円も出ません。


なんと時給換算で、時給120円代です。残業代は、経営者の気分が良ければ、100時間ごとに1万円支給でした」


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■一度出社すると3ヶ月「監禁」も

労働時間や残業代も異常だが、さらにとんでもない連勤に苛まれることになる。

「勤怠票(タイムカード)は、上席が自由に書き直したり消すことができるように、エンピツで記入が必須であり、認印も本人所持は禁止されていました。上席が配下者の認印を一括所持しており、各種書類は意思疎通は皆無でした。


そして、帰宅は、お偉い様親族以外は、決裁が下りないと帰れません。そのかわり、会社に洗濯機や仮眠設備が用意してもらいました。10日間風呂にも入れないことは、珍しいものではありません。


一度出社すると、半監禁状態で3ヶ月帰れないこともあります。アパートの電気を消し忘れて、郵便物や新聞が溜まり、勝手に不動産会社と警察から孤独死を疑われて家に勝手に入られたりもしました。ただ実際、過労で体調崩して搬送され、息を引き取る社員もいました」

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