再配達問題の解決に「玄関前に荷物置くだけ配送」を実施 高まる盗難リスクに「物騒すぎる」
『5時に夢中!』で再配達問題・解決策として実施される「玄関前に荷物を置くだけ配送」の盗難リスクに触れた…
宅配便などで再配達にかかる手間と時間は配達員にとって大きな負担だ。国土交通省の調査によると、宅配便の個数のうち約15%が再配達。通信販売の拡大による宅配便の取扱個数増加、配達員の不足などで、いま再配達が大きな社会問題になっている。
23日放送『5時に夢中!』(TOKYO MX)では、日本郵政が実施予定の「不在時、玄関前に置くだけ配送」について言及。盗難リスクに触れるなど利用者の関心を集めた。
■再配達問題の解決策
過酷なスケジュールとノルマを敷かれた配達員に対し、物流各社は給料アップなどで引き止めを図ってきたが離職者が続出。結果的に配達員不足となり、残された従業員の負担はさらに大きなものに。
そこで日本郵政では来春をめどに、通販会社や百貨店などを対象に「商品を宅配先の玄関前に置くだけで配達完了となる」サービスを本格的に始動する。
これは、受け取り手の在宅・不在に関わらず、配達員が宅配ボックスに入れる、玄関のドアノブなどに荷物を掛けるなどした段階で「配達完了」となるというもの。この方法による配達か、従来通り、在宅中の受け取りかを選択する仕組みだ。
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■盗難リスクを懸念
玄関前配送が広まれば、コスト削減・無駄な再配達がなくなるなど大きな成果はあるとはいえ、「玄関前に置かれた荷物の盗難リスク」が懸念される。
受け取りを「玄関前」にした時点で配達は玄関前で完了となり、置かれた荷物が盗難されれば受け取り手に責任が発生。玄関前の荷物を狙った窃盗グループの発生なども危惧されているようだ。
これに対し、株式トレーダー・若林史江(40)氏は「ヨーグルト配達のおじさん」を例に出し「玄関のドアを開けて置いてもらえる」と自身の経験を振り返りながら熱弁。
ただしそれは、あくまでも受け取り手と配達員の関係性があってのこと。「公にしている分、盗難リスクは増える」と同サービスには苦言を呈した。