無職はいけないと思っている人多数 当事者さえも罪悪感でいっぱいに…
一度レールを外れたら戻りにくい社会は、生きづらい人たちを量産してしまう。
「働かざる者食うべからず」とのことわざがあるように、労働は生きていくのに必要なものだ。しかしながら世の中にはそれぞれの事情から、仕事に就いていない人たちも多くいる。
そこでしらべぇ編集部では、全国20〜60代の男女1,498名を対象に調査を実施。「無職でいるのはいけないと思うほうだ」と答えた人は、全体で44.1%と高い割合に。多くの人が、無職は悪だと思いこんでいるようだ。
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■お金がないと生活できない
性年代別で見ると、20代から30代では男性よりも女性が高い割合になっている。
女性は、リアリストな一面がある。
「そもそもお金がないと、生活できないから。親の脛をかじれるうちはいいかもしれないけど、それがずっとできるわけではない。将来を考えるなら、早いうちに社会に慣れておいたほうがいい」(20代・女性)
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■お金の心配がないならいいとの声も
お金の苦労がないなら、働かなくてもいいとの意見も一部にはある。
「親がめちゃくちゃ金持ちで、働かなくでも問題ないとかならいいと思うけどな。家にこもってばかりだと心配だけど、親のお金で好きなことして遊びまくっているならうらやましい。
自分はお金が必要だから働いているけど、できることなら辞めてゆっくりしたいもの」(30代・男性)
ただ遊んでいては、退屈だとの意見も。
「やりがいも感じることのないまま、ただ遊び続けるのは飽きそうな気がする。お金の心配がないなら夢をとことん追えるってことなので、なにか好きなことに打ち込んでほしい」(30代・女性)
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■つらいときには逃げる選択も…
会社員と無職・家事手伝いを比べてみても、大きな差は見られない。
自分でもいけないと思いながら、無職を続けている人も多いのだ。
「僕も無職のときは、毎日、罪悪感を感じて生きてきた。『そんなに苦しいなら働け』と思われるかもしれないけど、それがまたできなくて…。複雑な気持ちで落ち込むばかりで、なにも進まない毎日を送っていた記憶がある」(30代・男性)
無職になる可能性は、誰にだってあるものだ。
「それぞれに事情があるのだから、一概に無職が悪いなんて言えないと思う。壁にぶつかり精神的に不安定になることは、誰だってあるもの。
そんなときに無理に続けるのではなく、逃げる選択をするのもいいと思う。ただブランクを悪とする風潮があるから、再就職が難しいのが問題だけど…」(40代・男性)
一度レールを外れたら戻りにくい社会は、生きづらい人たちを量産してしまう。今後の改善策を、考えていきたいものだ。
(文/しらべぇ編集部・ニャック)
対象:全国20代~60代の男女1,498名(有効回答数)