「承知しました」は堅苦しい? 「了解しましたマナー違反論」の爪痕
どちらでもOKで、結論は出ているけれど…
目上の人に「了解しました」は失礼なので、「承知しました」を使うべきとのマナーが一時、広まった。しかし今では「了解しました」で問題ないとの指摘も多く、使う側も混乱しているのが現状だ。
しらべぇ編集部では、全国20〜60代の男女1,477名に「上司への返事について」の調査を実施。
「上司に『承知しました』と言うのは堅苦しすぎると思う」と答えた人は全体で23.9%と、約4人に1人は違和感を感じていることが判明した。
■日常会話で考えてみても…
性年代別では、20代から30代の女性で疑問に思っている人が多いことがわかる。
「承知しました」では、距離感がありすぎるとの声も多い。
「日常会話では、『承知しました』も『了解しました』も使わない。ただ身近な人との会話で『了解』と返事することはあっても、『承知』とは言わないから。
両者が同じ意味を成す言葉とは到底思えない」(30代・女性)
関連記事:キムタクとマツコの餃子の食べ方がヤバすぎる 「病院に行ったほうがいい」の声も
■勘違いしたままの人とトラブルを起こさないために
たとえ『了解しました』が間違いではなくても、勘違いして覚えてしまった人が大量にいることは確かだ。
「『了解しました』でも間違いではないというのは、SNSなどのネット上で広まった。なのでネットで情報を拾うスピードが遅い上司世代には、まだ届いていない気がする。
『了解しましたは失礼なので、承知しましたを使う』を未だに信じている人との面倒なトラブルを回避するため、『承知しました』を使うようにしている」(30代・男性)
関連記事:坂上忍、吉澤ひとみ容疑者に気遣い 歯切れ悪い司会ぶりに「公開処刑」と非難も
■「『承知しました』がマナー」時代
社会人になったときには、すでに「承知しました」が正しいことになっていたという若い世代も。
「僕がビジネスメールを使うようになったときには、すでに『了解しました』はいけないとの風潮が広まっていた。
ネットでメールのマナーについて書かれた記事にも、『目上の人には、承知しましたを使う』と書かれていた。だから、素直に使っているだけ」(20代・男性)
「私も周囲も取引先も、『了解しました』を自然に使っていたと記憶している。それなのにいつの間にか『了解しました』はいけないという風潮になり、仕方なく正解とされる『承知しました』を使うように。
ただずっと慣れずにいたので、『了解しました』が間違いでないと知ってから戻すようにした。間違って覚えたままの人が不快に思うとしても、それはその人の器の問題だから…」(40代・男性)
他のマナーについても、同様のケースはある。相手に指摘してマウンティングしようとしたら、自分が間違っていて恥をかいた…なんてことにならないよう、広い心でいたいものだ。
(文/しらべぇ編集部・ニャック)
対象:全国20代~60代の男女1,477名(有効回答数)