「承知しました」は堅苦しい? 「了解しましたマナー違反論」の爪痕

どちらでもOKで、結論は出ているけれど…

2018/09/10 11:30


(kuppa_rock/iStock/Thinkstock)

目上の人に「了解しました」は失礼なので、「承知しました」を使うべきとのマナーが一時、広まった。しかし今では「了解しました」で問題ないとの指摘も多く、使う側も混乱しているのが現状だ。

しらべぇ編集部では、全国20〜60代の男女1,477名に「上司への返事について」の調査を実施。

「上司に『承知しました』と言うのは堅苦しすぎると思う」と答えた人は全体で23.9%と、約4人に1人は違和感を感じていることが判明した。



■日常会話で考えてみても…

性年代別では、20代から30代の女性で疑問に思っている人が多いことがわかる。

承知しましたは堅苦しい性年代別グラフ

「承知しました」では、距離感がありすぎるとの声も多い。

「日常会話では、『承知しました』も『了解しました』も使わない。ただ身近な人との会話で『了解』と返事することはあっても、『承知』とは言わないから。


両者が同じ意味を成す言葉とは到底思えない」(30代・女性)


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■勘違いしたままの人とトラブルを起こさないために

たとえ『了解しました』が間違いではなくても、勘違いして覚えてしまった人が大量にいることは確かだ。

「『了解しました』でも間違いではないというのは、SNSなどのネット上で広まった。なのでネットで情報を拾うスピードが遅い上司世代には、まだ届いていない気がする。


『了解しましたは失礼なので、承知しましたを使う』を未だに信じている人との面倒なトラブルを回避するため、『承知しました』を使うようにしている」(30代・男性)


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■「『承知しました』がマナー」時代

社会人になったときには、すでに「承知しました」が正しいことになっていたという若い世代も。

「僕がビジネスメールを使うようになったときには、すでに『了解しました』はいけないとの風潮が広まっていた。


ネットでメールのマナーについて書かれた記事にも、『目上の人には、承知しましたを使う』と書かれていた。だから、素直に使っているだけ」(20代・男性)


「私も周囲も取引先も、『了解しました』を自然に使っていたと記憶している。それなのにいつの間にか『了解しました』はいけないという風潮になり、仕方なく正解とされる『承知しました』を使うように。


ただずっと慣れずにいたので、『了解しました』が間違いでないと知ってから戻すようにした。間違って覚えたままの人が不快に思うとしても、それはその人の器の問題だから…」(40代・男性)


他のマナーについても、同様のケースはある。相手に指摘してマウンティングしようとしたら、自分が間違っていて恥をかいた…なんてことにならないよう、広い心でいたいものだ。

・合わせて読みたい→

(文/しらべぇ編集部・ニャック

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2018年5月18日~2018年5月21日
対象:全国20代~60代の男女1,477名(有効回答数)
ビジネスメールマナー調査
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