石破茂氏、独占インタビュー 今注目の「入管法改正案」や「北方領土交渉」に直言
「次期総理」とも目されるキーマンは何を語るのか。直撃した。
■欧州の失敗からの教訓
———欧州で移民問題が深刻なように、もともといた国民と移民との間で対立が生じることはないでしょうか?
「ドイツでかつて失敗したのは、言葉の教育をしっかりとしなかったからです。社会の受け入れ体制が整っていなかった。あるいは移民を社会に同化させるという政策をとってこなかった。
さらにいえば、ヨーロッパ特有のことかもしれないが、イスラム教 vs キリスト教の対立もあった。ですから、そういうことから学んで、語学の教育であるとか、社会の中に受けて入れていくやり方とかを日本独自に研究して受け入れていくべきでしょう。
海外で上手くいかなかったからといって、日本でも上手くいかないというのは短絡的だと思いますね」
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■領土交渉はスタンスを明らかにすべき
———北方領土交渉はどのように考えますか。
「いままでいろいろな経緯があった。北方四島について、どのようにして我々の主権というものを認めていくか。
これはずっと我が国固有の領土といってきたわけですし、あるいはソ連・ロシアによる不法占拠といってきたわけですし、そこにおける立場に変わりがあるのかないのか……というところから抑えておかないと、議論にならないと思います。
いままで一貫して不法占拠であり、固有の領土といってきたわけですから、そこのスタンスにいささかも変化がないということなのか、変化したということなのか、そこから抑えていかないと交渉に臨んで行く必要があります。スタンスをハッキリすべきです」
———最後に水道の民営化についてどう思われますか?
「これは国民の生命・財産・健康がいかに確保されるかということだと思っています。この確保がなされないと言うことであれば、それは慎重であるべきでしょうし、きちんと明確に確保するといって国民にきちんと納得してもらう必要があると思います」
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(取材・文/France10・及川健二)