どれだけ働いてもすべてサービス残業 ブラック病院に苦しむ看護師の悲鳴
時間外診療や入院患者を受け入れている病院には、休みがない。看護師や医師は交替制で勤務する激務ではあるが、そのブラックすぎる実態とは…。
■病院は「黒字」をアピールするが
スタッフに過度な負担を強いることによって、病院は黒字経営を誇っていた。
「人手不足で最小限の人数で回しているため、黒字回復していることに対して『これは私たちのしてきたことが間違っていなかったということです』と話します。人を減らして、入院患者を増やし、業務量を増やすのですから黒字回復はするでしょう。
こんな風にしか考えられない病院に期待するのは無理ではないでしょうか。人道を唄うこの病院で、働く人には人道が適応されないのです。こんな病院やめてよかった。どこに勤めても少なくともここよりはマシと思えるからです」
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■弁護士の見解は
人の命を預かるだけに、厳しさは想像できたとしても、身につまされる医療現場のブラック労働ぶり。法的には、どんな問題があるのだろうか。鎧橋綜合法律事務所の早野述久弁護士に聞いてみた。
早野弁護士: わたしたちが、日ごろ、安心して医療サービスを享受できるのは、医療現場を支える看護師さんの努力のおかげと言っても過言ではありません。
しかしながら、現実的には、過酷な労働環境によって、看護師さん自身が健康を損なうケースがあることをしばしば耳にします。げぴまるさんのお話は、こうした実情を如実に語っているものといえるでしょう。