医療費上乗せの「妊婦加算」周知不足で批判相次ぐ 「当面の間、凍結」を正式発表
妊婦が医療機関を受診した際、医療費に上乗せされる制度「妊婦加算」。14日、厚生労働省は「当面の間、凍結する」と発表した。
■急遽「いったん凍結」を発表
翌14日、事態は急展開を迎える。「妊婦加算」の制度そのものを見直すため「当面の間は凍結する」との方針を明らかにしたのだ。年内に行われる国の審議会で、医師などの有識者の了承を得たうえで、実施に向けた手続きを進めるそうだ。
厚労省は、次の診療報酬の改定である2020年に判断する方針だったが、急遽見直しを迫られた結果となった。これには「当たり前」という意見から「制度の理由を聞けば納得」と様々な意見が寄せられている。
「あたりめーだ! 知っている人がどれだけいたの? 説明もなしに上乗せとか酷い」
「ただでさえお金かかる妊婦に上乗せとか…国が支援する、とか言ってませんでした?」
「妊娠して会社を早々に辞めざるを得ないのに医療費は多くかかると…つらい」
「妊婦への配慮として…という理由を聞くと納得できる。ただ知らない人が認知度が低すぎたのが批判の原因でしょ」
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■妊娠の報告も気が重い?
しらべぇ編集部が全国20〜60代の女性361名に「妊娠の報告」について調査したところ、3人に1人が「報告をしづらいと思った経験アリ」と回答した。
働き盛りである20~30代では半数以上が「報告しづらい」と思うようだ。「迷惑をかける」「こんな時に、と言われるのでは」と報告するまでに勇気が必要なことがうかがえる。
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■次の診療報酬改定は2020年
おめでたいことにも関わらず、妊娠の報告で気が重くなり、医療では料金上乗せ…「少子化対策」を訴えているのであれば、安心して妊娠・出産できるような基盤づくりが必要ではないだろうか。
2020年の診療報酬改定では、妊婦に対する支援体制の充実のため、制度自体を廃止する場合も代替策を検討するという。その際は、国民の意見に耳を傾け、周知させるよう努めてほしい。
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(文/しらべぇ編集部・長谷川 瞳)
対象:全国20代~60代の妊娠経験がある女性361名(有効回答数)