SNSのつぶやき拡散から誕生した「ウサギマーク」 目に見えない障害への認識広がる

ひとりの母親がツイッターへの書き込みをきっかけに話題になった「ウサギマーク」が拡散され、認識されはじめている。

2019/01/03 10:30

「聴覚過敏」という障害を知っている人はどれだけいるのだろうか。名前のとおり聴覚に過敏性があり、特定の音に過剰反応をしたり、多くの人にとっては気にならないような音が、耐えられないほど大きく聞こえたりするそうだ。これにより、疲れて倒れてしまうこともあるという。

現在、ひとりの母親がツイッターを通して、理解を求める書き込みをしてから話題になった「ウサギマーク」が拡散され、認識されはじめている。


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■居合わせた人に言われた「会話をしなさい」

きっかけは2017年9月、「聴覚過敏」である息子を持つ女性のツイートだった。音全体を覆う保護具「防音イヤーマフ」を装着した息子と一緒にいた女性は、居合わせた人に「音楽を聴かせず会話をしなさい」と言われたそうだ。

第三者が他人家族の関係に口出しすること自体不可解ではあるが、女性はこの言葉を受けて自身のツイッターで「防音イヤーマフへの理解が広まってほしい」と訴えた。


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■SNSで認知の広がり

このメッセージは、9万7,000を超えるリツイートがされた。そして、標識などを制作する会社「石井マーク」の社長が女性の訴えを知ることになり、「聴覚過敏保護用シンボルマーク」を制作したそうだ。

防音イヤーマフを装着したウサギに「聴覚過敏保護用」など、文言は複数パターンある。さらに、使用条件を提示し、自身のホームぺージで無料公開もしている。

ウサギマーク
(画像は「石井マーク」オフィシャルHPよりのスクリーンショット)

これが反響を呼び、石井さんが作成した「ウサギのシンボルマーク」でカードホルダーなどに加工されたものも誕生している。

「ウサギマーク」は公的に規格化されたマークではないが、私たちにとって身近なツールであるSNSを通じて、認知が広がる(広げる)ことは、手軽であり大切なことではないだろうか。

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