「ハゲ」「服似合ってるね」もセクハラ? 異性から際どい発言を受けた経験率を調査
その瞬間は、特に気に留めていなかったけど、時間を置いて気づく「セクハラ発言」もある。
身体的な接触や言動を用いて、性的な嫌がらせを行うセクシャル・ハラスメント。政治家・警察官・教員のセクハラ行為が世間に明るみになる度、セクハラが身近に起こりうる犯罪の一つだと痛感する人もいるだろう。
中には、思い返せば「異性からのあの発言はセクハラだったのでは」といった経験がある人も少なくないはず。
■3割がセクハラ被害者?
しらべぇ編集部は、全国20〜60代の男女1,664名を対象に調査したところ、全体の33.4%が「異性からの言動がセクハラだと感じたことがある」と回答した。
なお、男性19.5%に対して女性47.2%と圧倒的に女性の割合が多いことも判明。
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■50代セクハラ経験者がダントツ
さらに、この調査結果を男女・年代別に見てみると、すべての世代で女性の割合が高く、男性の割合に倍の差をつけていることが判明。もっとも割合が高いのは、50代で53.0%と過半数を超えている。
一方の男性陣では、20代が24.4%、30代が24.8%と続き、4人に1人の割合でセクハラと感じる言動を受け取ったことがあるようだ。 通常経験率は年齢と共に増えていくものだが、男性には若い世代に割合が多いことも特徴的である。
今でこそ、社会的問題として取り上げられ法律が整備されているが、日本で初めてセクハラの訴訟が起こされたのは、1989年と言われている。当時、裁判は大きな注目を集め、平成最初となる流行語大賞で『セクシャル・ハラスメント』が金賞に選ばれるほどだった。
当時の日本には「セクハラ」という概念が浸透しておらず、規制されていなかったため、セクハラに値する言動が日常的に飛び交っていたことが予想される。50代がちょうどその狭間だったため割合が高いのかもしれない。
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■「ハゲはセクハラ」「20年前は日常茶飯事」
では、どのような言動がセクハラだと感じたのだろうか。回答を調査していくと…
「自分の髪が薄いことがコンプレックスなんだけど、ほぼ男性にしか起こらない『ハゲ』という言葉はセクハラだと声を大にして言いたい」(40代男性)
「アニメやアイドルの応援が趣味なんだけど、イメージだけで『キモい』『くさそう』と言われるのは心外。個人的にはセクハラだと思ってる」(30代男性)
「『胸に何か入れてる?』『太ったな』とよく言われる。完全にセクハラだけどお偉いさんだから何も言えない」(20代女性)
「『新婚さんだから、仲良ししてすぐ赤ちゃんできるんじゃないの?』と言われた。『仲良しして』という言葉が最高に気持ち悪かった」(30代女性)
「20年前私が会社員だった頃は、セクハラが日常茶飯事だった。言動だけではなくて、ダイレクトにお尻を触られたりとかもあった」(50代女性)
中には、直接言われた訳ではないが、「女性スタッフのトイレの回数を数えたり、生理の周期を把握している人がいて気持ち悪かった」という想像を上回る意見も見受けられた。
感じ方は人それぞれであり、「今日の服(メイク)かわいいね」といった一見容姿を褒めてる発言でも、セクハラだと感じる人もいるため難しい問題である。コミュニケーションを取る際は、相手の立場になって言葉選びを慎重に行うと共に、不快感を与える言動は控えるべきだろう。
法務省からセクハラに関するガイドラインが発信されているので、今一度、自分のセクハラに対する基準を見直してみてはどうだろうか。
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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)
対象:全国20代~60代の男女1664名 (有効回答数)