辺野古県民投票、玉城デニー沖縄県知事が特派員協会で会見 「結果がすべてです」

2月24日の県民投票の結果を受け、安倍晋三首相と会談した玉城デニー沖縄県知事と、ハンガーストライキでも話題になった元山仁士郎氏が記者会見。

2019/03/03 09:30


 

■7割の米軍基地が沖縄に集中

玉城デニー

玉城氏は会見の最後に、

「70.3%の米軍基地が沖縄にあります。47都道府県ある日本の中で13の都道府県が米軍基地を引き受けています。なぜ沖縄に基地が置かれ続けているのか、その基地があるがゆえになぜ日本国内で二度も安全保障のテーマで県民投票を行わなければならないのか。


その根本的なことを皆さんでしっかりと見つけてほしい、考えてほしいと思います。その根本的なことを国民全体で考えていかない限り、政治の堕落や政治の不道徳、不条理を拭い去る、切り替えることはできないのではないか」


と述べ、会見を締めた。


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■自民・公明支持者の半数が反対に投票

県民投票を取材し、会見にも出席したフリージャーナリストは会見を受けて、次のように解説する。

「県民投票の投票率52.48%は、雨の中で、しかも自民、公明が投票そのものを無視していたことから考えると極めて高い。朝日新聞の調査では自民支持層でも辺野古移転に『反対』が45%に登り、『賛成』の43%を上回りました。


公明党支持層では58%が反対と答えました。まさに『オール沖縄』が反対したのです。安倍首相はその民意を尊重すべきです。基地をつくる大浦湾側でマヨネーズ状の超軟弱地盤の存在が判明し、工事は不可能。


ある試算では強行したら十数年かかり、費用も2兆数千億円に膨れ上がる。民主主義の面でも、技術面からも、財政面からも基地建設の計画は破綻しているのです」


 

■日米の政権とも「民主主義尊重しない」

沖縄の現状と今回の知事会見を、海外記者はどう見たのか。筆者は、あらためてマイケル=ペン記者に意見を聞いた。

「県民投票の結果は沖縄の民意の証拠です。右翼的な人たちの中から、沖縄は本当は辺野古基地建設に反対していないというフェイクな情報が流れていましたね。しかし今回の結果で、沖縄県民が辺野古移転に強く反対していることを力強く証明しました。


私は沖縄政策が大きく変わることを望みます。しかし、悲観的な予想になってしまいますが、これだけの結果を受けても政府は既定路線を変えないのではないでしょうか。


米国のトランプ政権も日本の安倍政権も、民主主義を尊重しない政権だからです。これは本当に残念なことです」


沖縄はこれまで多年にわたって辛酸をなめ続けてきた。いつまで民意を踏みにじられるのだろうと思う県民が多数だろう。アメリカや日本が本当に民主主義国家というのであれば、民意を尊重し、辺野古基地建設をあきらめるべきだろう。

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(取材・文/France10・及川健二

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