近畿大学生一気飲み急死で関係者12人を書類送検 近畿大学を直撃取材した
近大生一気飲み死亡で関係者12人が書類送検 その時大学は…
一昨年、近畿大学の20歳の男子大学生が、サークルの飲み会で一気飲みを繰り返したあとに死亡。警察は、当時一緒にいた12人を27日書類送検した。
■救護を怠った疑い
2017年12月、当時近畿大学の2年生だった学生が、テニスサークルの飲み会でビールやショットグラス20杯分のウオッカを一気飲みした後、意識を失い翌日死亡した。
警察のその後の調べで、一緒に酒を飲んでいた上級生や、介抱のために呼ばれた学生らあわせて12人が、亡くなった学生が泥酔状態で呼びかけに応じなかったにも関わらず、すぐに救急車を呼ぶなど適切な救護措置を取っていなかった疑いが持たれている。
大学によると、この12人のうち6人については、「刑事告訴を行った」と遺族の代理人から連絡があったそう。その後警察が調べを進め27日の書類送検に至った。警察は一部の学生については、大阪地検に起訴を求める「厳重処分」の意見を添付。
大学は遺族の求めに応じ、飲み会に出席していた学生と遺族との面会を実施し、捜査にも協力してきた。
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■検証チームを立ち上げ
近畿大学はしらべぇ編集部の取材に対して、「本事案に対して学内の検証チームを立ち上げており、未然に防ぐことができなかったか、今後も事案の展開を見守りつつ引き続き検証を慎重に進めていきたい」とコメント。
検証チームは事案の調査と再発防止策を柱に今年の2月14日に立ち上がった。既に3回の全体会を開催済みで、再発防止策については検証チームの結論を待たずに、随時先行実施されている。再発防止策として既に実施しているのは、以下の3つ。
①学校付近の商店街と連携して飲酒に関する啓発チラシ・ポスターあわせて2000部作成。大学内で貼り出したり、飲食店で配布。
②今年の新入生全員にアルコールパッチテストのキットを配布。自分がアルコールに弱いかを知ってもらい、飲み会の際には大学が昨年の8月から配布しているシールを服の上から貼る。このことによって無理に酒を勧められることを防ぐ。
③今年の入学式の学長祝辞で飲食に関する注意を喚起。また大阪府警と連携し飲酒や特殊詐欺への注意を呼び掛ける講演を全ての新入生に対して実施済み。