「2年間消毒液交換せず」県立がんセンターが医療機器の消毒不良 管理体制に疑問の声
県立静岡がんセンターが、医療機器を消毒するための消毒液を2年間交換していなかったことを公表した。
県立静岡がんセンターは27日、公式ページにて医療器具の消毒液を2年間交換せず使用し、一部の機器に消毒不良が起きていたことを公表し、謝罪した。インターネット上では、管理体制に疑問の声が上がっている。
■2年間消毒液を交換せず
今回消毒不良が発生したのは「ファイバースコープ(以下スコープ)」と呼ばれる内視鏡検査に用いられる医療器具で、頭頸部外科外来の患者に対し、鼻や喉の奥の状態を詳しく観察するために使用されていたという。
消毒液の使用期限は2週間とされていたが、それを大幅に上回る2年間もの間交換せずに使用しており、消毒液としての効果は得られていなかった模様。
「このスコープは鉗子孔のないタイプの単純な洗浄しやすい構造であり、消毒液に漬ける前と後の洗浄過程ではマニュアル通りに洗浄されていたことから、洗浄は十分に行われていたと判断しております。
(中略)これまでのところ耳鼻咽喉科領域ではファイバースコープを介した感染事故は学会などで報告されていません。これらを総合的に判断し、病原体の感染リスクは非常に低いと判断しております」
と、感染リスクについては非常に低いと説明し、今後このようなことがないよう、再発防止を徹底するとしている。
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■管理体制への疑問も
このような事態が起きたことについて、ネットからは様々な意見が上がっている。
「信じられないぐらいずさんな管理体制」
「がんセンターという名前からして、高度な技術を伴う治療をしていたはずなのに基本的な事が抜けてたなんて…」
「誰一人交換しようと言い出す人いなかったわけ?」
「病院は信用して任せるしかないのだから、このようなことしないで頂きたい」
まさか病院という衛生面に厳しい場所で…と、病院側の管理体制を疑問視する意見が多く寄せられていた。
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■人手不足問題も影響?
今回のがんセンターの公表内容について、しらべぇ編集部は臨床工学技士として働く男性から話を聞いた。
「うちの病院では消毒液を開封したら、すぐに開封日を記入し誰でも分かるように共有しています。使用期限が過ぎたものはすぐに破棄することを徹底しています。
ただ、医療機関はあまりの忙しさに、人手不足が問題視されている面もあります。今後の医療界の課題です。でも、それであったとしても、絶対に起きてはならないことだと思います」
絶対に起きてはならないことが起きてしまった今回のケース。患者との信頼関係にも繋がるため、早急に管理体制を見直し、周知を徹底してもらいたい。
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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)