「ルックイースト」提唱したマハティール首相 「日本はルックウェストを」

御年93歳、昨年首相に返り咲いたマレーシアのマハティール首相が来日。記者会見を開いた。

2019/06/01 09:00


マハティール

1981年の首相就任以降、日本の経済成長に学ぶ「ルック・イースト(東方政策)」を推進してきたことで知られるマレーシアのマハティール・ビン・モハマッド首相が2019年5月30日、東京・丸の内の日本外国特派員協会で会見した。



■マハティール首相とは

マハティール氏は22年首相を務めた政界を引退。しかし昨年、93歳で首相に再登板した。

会見では「ファーウェイ製品の継続使用」や「後継者はアンワル・イブラヒム元副首相」「米中対立緩和を」など重要な事柄を述べた。主に中国への脅威論に考えを自重するよう求めた感がある。そして、質疑応答に移った。


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■田中康夫元知事が質問

質疑応答では元長野県知事で作家の田中康夫氏が質問した。田中氏はマハティール首相がかつて「ルックイースト」というスローガンを用いていたことをあげて質問。

「(ルックイーストは)日本に学べというスローガンだったが、その日本は今や超少子・超高齢社会で、中高年だけでなく若者も(マレーシアやアジア諸国と異なり変化を求めず)現状に安住するステイタス・クォー(Status quo)となっている。


あなたが掲げた哲学とはまったく正反対の、(太平洋の向こうの東側の)アメリカに常に追従するルックイーストだ。日本はアジアの一員でもあるのに……」


と延べ、日本の現状への意見を求めた。

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■「自信を失わないでほしい」
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