信号待ちの小学生を乗せたバスに大型トレーラーが衝突 栃木県警・教育委員会らに聞いた

児童33人が巻き込まれた栃木県・那須塩原市での事故の顛末を取材した。

2019/06/05 07:40

信号
(salaryman191/iStock/Thinkstock)

児童が巻き込まれる事故が、全国で相次ぐ。3日は、栃木県で那須塩原市の児童33人が被害にあった。赤信号で停車中の小学生が乗ったバスに大型トレーラーが突っ込み、計5台が絡む玉突き事故が発生。しらべぇ取材班は、警察、消防、教育委員会、学校、文科省を取材した。



 

■社会科見学に向かう途中

栃木県警さくら署及び消防によると、4日午前7時58分頃さくら市の国道4号線で赤信号で停車中の那須塩原市所有のバスに、男(63)の運転する大型トレーラーが突っ込んだ。結果計5台が絡む玉突き事故となった。消防車両7台、うち救急車3台が現場に駆け付け救助にあたった。

小学5年生15名、女性教諭2名、軽乗用車を運転していた男性の計18名が病院に搬送され、首の痛みなどを訴えていた。那須塩原市の小学生は、バスで社会科見学に向かう途中だった。


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■教育委員会と学校現場の落差

那須塩原市教育委員会の対応は、お粗末そのもの。取材の最初の申し入れをすっぽかし、再度の申し入れに応じた担当者の回答も全く当を得ず。

結局のところ、被害にあった学校の教頭を取材して詳細が分かった。これは、警察からも発表があったが、学校側は匿名を希望している。教頭の希望もあり、学校名を出すことは控える。教頭は取材に対して、

「日産上三川工場から栃木県庁をまわる社会科見学へ向かう最中に事故に巻き込まれた。バスには計33名の児童が乗車。現場で病院に搬送されることがなかった児童18名は、市が手配したバスで学校に戻ってきた。


迎えに来た保護者に、念のため児童全員が病院を受診してもらうようお願いをした。事故にあった児童の心のケアのためにスクールカウンセラーの派遣を教育委員会にお願いしている」


今回の件は学校現場が事故後的確な対応を取ったことが取材で分かった。また社会科見学について文科省は「学習指導要領に見学は明記されている。児童の発達に応じ、無理のない範囲での見学が望ましい」と回答。


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■事故が多すぎるの声

ネットでは最近事故が多すぎるという声があがっている。

「最近事故が多すぎます。年齢とか関係なしに起きてる事故多い。ドライバーもっと気を配りましょう」


「軽傷でなにより。だけど第一報をきいた親の気持ちを考えると涙が出そう」


「幼い子を巻き込んだ事故が最近特に多いのか、それとも池袋の事故によって多いように見えているのか。いずれにせよ、事故は減ってほしいものです」


「事故多い。報道されない事故を加えると とんでもない数の事故があるのでしょうね。明日は我が身。人命を奪うような、負傷させることのない、安全運転を心がけます」


相変わらずの教育委員会の対応は目に余る。一方被害にあった学校の的確な対応が今回は光った。学校現場がしっかりと機能するための行政組織再編が急務だ。

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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

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