児童虐待防止法も改正 「抵抗できない子供への暴力」は卑劣だと思う?
6月19日に成立した改正児童虐待防止法・児童福祉法。親権者による「しつけ」のための体罰が禁止されたが…
6月、親や児童福祉施設の職員による「しつけなどと称した体罰」を禁止する、児童虐待防止法と児童福祉法の改正案が、国会で可決・成立した。
民法は、親権者に対して、児童への懲戒権を認めている。この点についても、改正法が施行される2020年4月から2年後をめどに、懲戒権のあり方が検討される予定だ。
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しかし、家庭にも、また学校や部活などにおいても、日本社会に根強く染み付いた「体罰は愛のムチ」という考え方。体力において圧倒的に優位な大人が、小さい子供に暴力を振るうなど、普通に考えたら犯罪に近い行為だが、「体罰」という美名のもとに思考停止が続いてきた。
しらべぇ編集部が、全国10〜60代の男女1,732名を対象に調査したところ、「抵抗できない子供に暴力を振るうのは卑劣だ」と答えた人が、全体の74.5%に及んでいる。
回答者の中には、子供に手をあげてしまった経験者もいるかもしれないが、法改正で違法化とされる前から、卑劣な行為だという認識は拡がっているようだ。
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■目立って低い20・40代男性
今回の調査結果を男女年代別で検証してみると、どの世代、また男女とも概ね割合が高いものの、極端に低い層も見られる。
もっとも割合が低かったのは、20代男性で58.2%。40代男性が66.2%で続く。子育てが始まる、また真っ只中の世代でもあり、しつけの際に手が出てしまうケースもあるのかもしれない。
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■職業別の意識差は…
この調査結果を職業別に切ってみると、ややバラつきが見られる。
「卑劣だ」と思う割合がもっとも高いのは、フリーランスで働く人たちで、83.3%。アルバイトの人とともに8割を超えている。一方、会社経営層では唯一6割を下回り、59.3%にとどまった。
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(文/しらべぇ編集部・盛山 盛夫)
対象:全国10代~60代男女1,732名(有効回答数)